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2015年6月23日

【声明2015.06.23】国民の声を無視した国会会期延長に断固抗議し、戦争法案の撤回・廃案を求める

2015年6月23日
全日本民主医療機関連合会
会 長 藤末 衛

 6月22日、自民・公明両党は、通常国会会期末を前に、9月27日まで戦後最長の95日間もの大幅会期延長を強行した。今国会で戦争法案を押し通すことをねらった会期延長に、断固抗議する。

 そもそも戦争法案は、特別委員会で憲法学者や元法制局長官が「違憲」と主張しており、圧倒的多数の憲法学者も「違憲」との批判を表明している。
 しかもこの法案、安倍政権は安全保障環境が変化し「存立危機事態」に集団的自衛権を行使するために必要と説明した。しかし過去において「存立危機」を理由にした集団的自衛権行使をした国は国連への報告に存在せず、国会論戦の中で岸田外相は「存立危機事態」の実例を示すことができなかった。法案の必要性の根拠が崩れた今、この法案は撤回すべきであり、会期延長で押し通すことなど言語道断である。

 世論調査でも、圧倒的多数の国民はこの法案についての安倍首相の説明が不足していると答え、8割前後の国民が「今国会で成立させるべきではない」との声をあげている。法案に反対する国民は58%を超え、56%以上が「違憲である」と答えている(共同通信社調査)。
 こうした声を無視して、一内閣の解釈で集団的自衛権行使を容認し、日本を殺し殺され戦争する国にすることは、国民が許さない。すでに内閣支持率は39%まで落ち込み、戦後70年の「安倍談話」も閣議決定できなくなるところまで追い詰められている。

 会期延長議決後すぐに、官邸主導の経済財政諮問会議と産業競争力会議から「骨太方針」と成長戦略改訂版の素案が出された。2020年度に向けた徹底した歳出抑制で、社会保障は自然増すら抑制する一方で、大軍拡と大企業優遇の法人税減税が計画されるなど、戦争する国づくり、世界で一番企業が活躍できる国づくりと表裏一体に、社会保障の解体がすすめられている。ますます国民との矛盾は深まるばかりであり、国民の怒りは必至である。
 民医連は医療・介護の現場から、いのちを奪う戦争法案に反対し、多くの患者、利用者、国民とともに戦争法案を廃案に追い込むまで全力で奮闘する決意を表明する。

以上

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