民医連新聞

2015年11月17日

憲法25条で初の集会 「人間らしく生きたい」

 一〇月二八日、東京・日比谷野外音楽堂で二五条大集会が開かれ、全国から四〇〇〇人超が参加しました。生活保護の改善を正面から掲げた集会では“戦後最大”規模です。
 尾藤廣喜弁護士が主催者あいさつ。「貧困の原因に合わせた対策こそ必要」として、最低賃金や基礎年金のアップ、医療、社会保障の充実を求めました。生活保護の申請をしにくくし、基準額も引き下げた国を批判。「憲法九条と二五条は人権保障の車の両輪。命の砦を守るため、手をつなごう」と呼びかけました。
 生活保護利用者など当事者が登壇。北海道の後藤昭治さんは、「月三〇〇〇円引き下げられ、冬季加算も削減。暖房費のため生活費を削らないといけない。息を潜めて暮らしてきたが、命さえ奪われると思い、声をあげることにした」と発言。福島からは、高校生の娘の給付型奨学金を収入認定し、生活保護費を減額した市の処分取り消しを求めた報告が。「奨学金が子どものために使えるよう運用の変更が必要。貧困の連鎖を断ち切りましょう」と語りました。
 呼びかけ人の慶応大学の金子勝教授は、「総活躍というなら、一人ひとりが自立して生きられるようにすべき」と強調しました。
 集会後、銀座に向けデモ行進。「生活が苦しいぞ」のコールに沿道から「そうだ!」と合いの手も。
 「どうしても参加したかった」と言うのは、兵庫の繁野愛子さん。「生活保護のおかげで三人の子どもを育てられた。保護基準引き上げまであきらめない」と話していました。

(民医連新聞 第1608号 2015年11月16日)

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