いつでも元気

2015年11月30日

支え合い まちづくり みんなで作る憩いの場 “パラダイス190(いくわ)Cafe”をオープン 三重

 今年五月、みえ医療福祉生協・四日市地域がユニークな名前のカフェをオープンしました。「ちょっと寄って、お茶をのみながらおしゃべりできる場」「患者さんやご家族がなんでも相談できる場」──そんな地域のたまり場になることをめざしています。

地図 「きっかけは、私たちが地域の方々ともっと仲良くなるために何ができるだろう? と考えたことでした」と話すのは、同生協・四日市地域くらしまちづくり委員の高村さち子さんです。同委員会では議論を重ね、「対象者を限定しないで、誰でも参加できる場所をつくろう」「気軽に寄れるカフェを開いてはどうか」と、カフェの開設を決めました。さらに名前にも一工夫。「何でもあり」「楽しい場所にしよう」という思いと地名の生桑を数字で表した「パラダイス190Cafe」に決定しました。
 カフェは毎月一回、第三土曜日一〇〜一四時に、同生協・いくわ診療所の手前にある「地域交流センターひまわり」の一階で開いています。参加費は三〇〇円。ここは普段はサークルや班会、支部委員会の開催のほか、組合員さんに限らず地域のみなさんにも開放している場所です。診療所北側にあったラーメン屋を閉店後に買い取り、改装しました。二階は、診療所の病歴保管庫と職員休憩室になっています。

「こういう場所、いいわね」

 第五回目は九月一九日に実施。朝九時すぎから組合員さんが集まり、テーブルのセッティングや、お茶を準備。お昼ごはんのパエリアの下ごしらえも始めました。入り口前にはウェルカムボードを出し、カフェの開設をアピールします。
 この日は、受診後の患者さんや診療所の健康体操(貯筋体操)に参加したあとに顔を出す方など一七人が参加。ホットプレートで作ったパエリアは大好評でした。「昼間から飲んでもいいかしら」と頬をゆるませながら白ワインを楽しむ人も。参加者でいくわ診療所に通っている芦原喜代子さんは「こういう場所、いいわね。周りの人にも声をかけるわ」と。

支部がない地域でも参加できる場に

 カフェは同生協・四日市地域の機関紙「いんぐ」だけでなく、市の広報紙でも認知症カフェとして紹介されました。七月には「夫が病気になったが、どういう病気なのかよくわからず困っている」とカフェに来られた方を、いくわ診療所につないだことも。「みなさんそれぞれにいろんな悩みを抱えているでしょ? そんなことを話せる場所があると、ほっとできると思うんです」と高村さん。
 くらしまちづくり委員長の花岡俊雄さんは、「地域の支部はほとんどがサロンを開いて活動しています。でも、四日市地域にはまだ支部がない地域もある。今まで支部のない地域の人には活動に参加してもらうのは難しかったので、支部は関係なく、誰にでも寄ってもらえていろんな話ができる、みんなの居場所になるものを作りたかった。いまはまだ試行錯誤しているところです」と話します。

文・宮武真希記者/写真・豆塚猛

いつでも元気 2015.12 No.290

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