閨谷奈津子
石川民医連・医師
(金沢医科大学2001年卒)
皆さん元気でお過ごしでしょうか?
私は京都での産婦人科研修が残り1か月になった頃、娘(2歳)が緊急入院し、3週間も仕事を休んで付き添い入院をしていました。お陰様で先日無事に退院出来ましたが…こんなことになるなんて、予想もしていませんでした〜。小児科の先生には相談しまくったし、婦人科の先生には業務を代わっていただいたし…身内やその他多くの人にお世話になりました。本当にありがとうございました。京都での半年間の間に息子はムンプスとマイコプラズマ肺炎に罹患したし、娘にはこれらはうつらなく、なんて強いんだ!さすが女の子と思っていたら最後の最後に川崎病になってしまいました…
ようやく元の生活に戻りつつある今日この頃ですが、もうすぐ2年間の外部専門研修が終わる…こんな現実を目の当たりにすると暇さえあれば帰任先の城北病院でどんな診療をしていこうかな〜なんて考えたりするわけです。城北病院は産科がありませんからね〜。婦人科だけですからさびしいです(誰か一緒に産婦人科しません??)。構想のひとつは、婦人科スペースでなく(もともとプライマリ志向なので)総合外来スペースで女性専門外来を担いたいーと考えているのですが…で内科から婦人科まで自分で診れる範囲は自分でみたいなぁと。あと代替医療にも興味ありますねぇ。
いろいろ述べましたが、まとめると女性医師にしかできない診療スタイルでかつ私自身を活かせる診療を展開したいのですけどね。がんばろーっと。
女性医師ってこれからどんどん増えてくると思います。わたしが母校の金沢医科大に入学した当時はまだ女子医学生の数は全国的に少なかったのですが(1995年なので、私立大学における女子医学生が徐々に増えてきた頃です)、卒業する頃には全国的に医学生の男女の比率が3:2くらいにはなっていました。確か、金沢医科大など私立大学では女子医学生のほうが多いって所も増えてきてた頃です。今はもっと増えているのでしょうね。
そして最近、女性医師が増えてきたことにより女性医師をサポートする活動も目立ってきました。都会では女性医師向け保育所の開設や、「女性医師にやさしい病院」という認定病院なども出来ており、家庭をもつ女性医師にとって病院によって天と地(これは言い過ぎかもしれませんが…)の待遇がありそうです。2006年の日本産婦人科学会で『女性医師確保』に向けた一般演題に目が留まりました。某大学の医学生に向けたアンケート調査の結果で女子学生の56・4%が育児のために行きたい科をあきらめると回答し、逆に80・4%が忙しい科でも育児に対して考慮してくれれば選択枝となりうると回答しているものでした。「うーん、そうだよね〜。」フムフム納得してしまいました。前述したように女性医師のニーズに応える施設が増えてきて…今後はもっと増えるんだろうけど、早いうちに全国的に浸透するといいなあと思っています。だって、せっかくこの世に生を受け、医師になったのに自分の人生に楽しみをもてなかったら最悪じゃないですか。現代の日本ははっきりいってストレス社会です。その裏づけとして心療内科や精神科を受診する若者が増えていることもありますが、病院に通院していない人でもいろいろ悩みが多く、生活しにくい日本になっているようです。そんな日々のストレスを抱えて病院に来る人を診ることが仕事なのに自分もストレスフルになってしまったら…こんなんでいいのでしょうか??
結婚して子どもを産んで一番困ることは、子どもが風邪を引いたとき!!大ピンチです(ちなみに今回は研修先で入院となり…大×3ピンチでした)。私も旦那も休めない〜、病児保育も満員〜、近くに祖父母もいない〜。けど、子どもはもちろんほっとけなーい。保育園からは「早く、お迎えに来てくださいね」と言われ…んなことわかってるよって毎回毎回本当に泣き叫びたくなります。「誰か助けてー」ってね。閨谷家では今まで旦那がパート職だった為、こういう場合は決まって旦那がお休みし子どもの世話をしてくれていました。けど、この10月からは旦那も正社員として仕事に就くことが決まっています。さらに今まで頼りにしていた旦那方の祖母が事情あって金沢にいないので頼れません。さらにさらに11月末には家族がもう1人増える予定なので(わたし現在妊娠30週なのでした)、きっとトラブル続きだろうな…まあ、やってみなきゃわからないって考えているんですけど、ダメなら本気でお手伝いさん雇おうかなんて考えたりしています。読者の皆さんは将来、夫婦共働きと考えているなら近くに祖父母など手伝ってくれる人がいる環境がいいと思いますよ。子どもがある程度(小学生になる頃まで)大きくなるまでの限定期間を家族皆で協力するって絶対必要ですよぉ。
本当は元気な子も病児もみてくれる職員のための院内託児所が完備されている施設があればよいのでしょうけど(城北病院含め石川県にはないからなあ〜)。そうしたら一旦、結婚・出産で現場を離れた女性医師も職場復帰しやすいのにね。
という感じで、女性医師にとって現状は厳しいものです。だからこそ私は自分のペースで働ける職場を選んでしまう。そういう意味で京都民医連中央病院での研修は大学での研修よりは自分に合っていたと思います(何を隠そうやっぱり臨床医向きなのだろうけど)。京都民医連中央病院産婦人科では私を除き医師が5人(内3人は女性)で大学と違い関連病院のパートもないので休日以外はほとんどスタッフが院内にそろっている、何かあってもすぐに相談できる環境というのは大変ありがたかったです。ここでの研修はたった半年だったので名残惜しい感じが多々ありますが…
それでは次号、連載最終号でまた会いましょう!
|