古くから使用されている抗うつ薬は、副作用(口の渇きや便秘、排尿困難など)が高い頻度で起こりますが、SSRIではこのような副作用は起こりにくくなっています。一方で、SSRIによって逆に自殺をはかる率が高まる疑いがあるとされ、2011年1月まで18歳未満のうつ病患者への投与が一時禁止されていました。
うつ病の最も重要な治療目的は自殺を防ぐことですが、警察庁のデータでは年間の自殺者が3万人を超える状況が13年も続いています。このデータによると、うつ病で自殺した人は2007年には6060人、2008年には6490人、2009年には6949人と増え続けています。
SSRIの使用量が増えているにもかかわらず、うつ病による自殺が減っていない理由に、今日すすんだ核家族化、経済状況もさることながら、従来の抗うつ薬よりも効果の面で劣ることも十分に考えられます。「もともとうつ病に関しては効果がないのではないか」との指摘もあります。「SSRIを使ってセロトニンの不足を抑えれば、うつが改善する」という前提を疑問視する専門家もいます。
|