民医連の副作用モニター

■副作用モニター情報(377)

全日本民医連薬剤委員会

トラムセット配合錠の副作用

 トラムセット配合錠(一般名:トラマドール塩酸塩/アセトアミノフェン配合錠)は、1錠中にオピオイド(非麻薬)「トラマドール塩酸塩」37.5mgと解熱鎮痛剤「アセトアミノフェン」325mgが配合された鎮痛剤で、2011年7月に発売されました。適応症は、非オピオイド鎮痛剤では治療困難な非がん性の慢性疼痛と抜歯後疼痛です。とくにがん以外の慢性疼痛に使用可能な弱オピオイド剤として今後使用量の増大が予想されます。
 発売後1年未満ですが、すでに民医連副作用モニターに6件の副作用が報告されています。内訳は、おう吐2件、悪心、便秘、食欲低下、眠気が各1件でした。いずれも投与後1日〜2週間以内に発現し、便秘・食欲低下の症例以外はすべて中止となっています。
  これらは、オピオイドの薬理作用にもとづく副作用で、承認時の国内臨床試験でも、悪心41.4%、おう吐26.2%、傾眠25.9%、便秘21.2%、浮動性めまい18.9%と高頻度に認められました。多くは投与初期に発現し時間の経過とともに減少する傾向があります。程度にもよりますが、事前に十分説明し、下剤や制吐剤の投与などの適切な対応をすれば、対処可能な副作用です。
 なお、がん性疼痛に用いられるトラマドール塩酸塩単剤のトラマールカプセルでは、1回25mgからの開始が推奨されており、このことから考えても、1錠中のトラマドール含有が37.5mgのトラムセット配合錠は、単剤と比較してトラマドールの量が多いのです。カナダの添付文書には、「本剤投与開始時に数日間の漸増期を設けることは一部の患者に有効である可能性がある」との記載があり、少量から開始し漸増する方法も考えられます。

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  そのほか、注意すべき副作用として、アセトアミノフェンによる重篤な肝障害があり、「1日総量が1500mgを超す高用量(5錠以上)で長期投与する場合には、定期的に肝機能等を確認するなど、慎重に投与すること」との警告が記載されています。アセトアミノフェンを含む一般用医薬品との併用や、アルコールや向精神薬などの中枢抑制薬との併用にも注意が必要です。
 非麻薬扱いですが、オピオイドによる依存性や乱用等にも注意しましょう。

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