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2008年9月5日
日本歯科医学会会長の「補綴の保険外し発言」に対する抗議声明
全日本民主医療機関連合会 歯科部
部長 江原 雅博
この間の業界紙報道により、日本歯科医学会の江藤会長が、7月12日〜13日に大阪で開催された第49回日本歯科医療管理学会学術大会の記念講演:「歯科再生の道をさぐる」において、冠や入れ歯などの「補綴」を保険から外す提案をおこなったことが明らかになった。
提案の趣旨は、「補綴」を保険から外し、自費部分を拡大することで歯科医療機関の経営の活路を見いだすという内容で、保険で良い歯科医療を求める患者・国民の願いに反するものであり、とうてい許される発言ではない。
また、歯科の再生を言うのであれば、長期に渡る低医療費政策をすすめてきた国の政策を抜本的に転換させることが必要であり、国が保険診療を拡充せず金を出さないので、その分を患者からお金を出させる的な考えは、国民の歯科医療を守り発展させる立場にある日本歯科医学会の代表の発言として全く不適切と言わざるをえない。
全日本民主医療機関連合会は、日本の歯科医療再生の本筋は、国民の真の要求でもある「保険で良い歯科医療を保障し、歯科健診の拡充を図ること」と考える。
確かに国の医療費抑制政策のもと、歯科医療費も低く抑えられ、歯科医療機関の経営自体が大変厳しい状況にある。
しかし、一方で、経済格差の拡大や貧困化が進み、歯科に受診できない患者が増加している現状もあり、今ほど「いつでも、どこでも、だれもが」安心してかかれる歯科医療制度が求められている時はないと考える。
歯科医療制度に大きな影響力を持つ歯科医学会の会長としての今回の発言に対し強く抗議するとともに、改めて保険診療の拡充と歯科健診の充実を求めるものである。
以上
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