歯周病のメンテナンス
青木良子
(東京・相互歯科・歯科衛生士)
歯周病(歯槽膿漏)を放置してしまうと歯が抜けてしまい、どうしても入れ歯のお世話にならなくてはなりません。
入れ歯を支えている歯ぐきの土手は、歯が抜けてから年数が経つとどんどん変化していきます。そのために「ぴったり」して使いやすい入れ歯を作っても、何回も通院が必要だったり、歯科医院をあちこちさまよったりすることにもなりかねません。
いずれにしろ歯科医院に通うのなら、自分の歯を守るために、歯周病(歯槽膿漏)を治療して予防するために通院しませんか?
痛くなってからでは遅い
この連載の一回目に「歯や歯肉のことを知り、自分の歯周病の状態を知って、自分の今の口の中にあった、歯周病を意識したブラッシングをおこなう。自分が主役になって歯周病の治療をすることが、大切です」と書きましたが、こうしたブラッシングを日々実践していくことは結構大変です。また歯肉や口の中の状態は、その日の体調や疲労によっても変わってきます。口の中は複雑な形をしています。歯ブラシが届きにくい部分も出てきます。
そのうち「歯周病かも?」という症状がでても、忙しく、行かなければと思いながらもつい歯科から足が遠のいてしまう。その結果、痛くなってから来院する。それでは歯周病はまたしてもかなり進行してしまうのです。
歯周病は放置せず、ちょっとがんばってメンテナンスしましょう。アメリカ歯周病学会では「メンテナンスは歯周病治療の延長であり、新しいあるいは再発する異常や疾患を早期発見し、治療しようとするのである」といっています。
メンテナンスとは
メンテナンスは、そのときの口の中の状態によって違いますが、虫歯や歯周病が進行していないか? きちんと歯みがきができているか? などの「検査」をしたり、歯科衛生士が機械を使って歯の清掃(クリーニング)をしたり、専用の器具で付着してしまった歯石をとったり(スケーリング)します。
また、口の中のプラークの残っている状態を見ながらブラッシングなどの口腔衛生指導をします。歯肉の状態によってメンテナンスの間隔は違ってきます。歯周病の状態がよければ間隔は長くなり、悪くなる可能性がある人は短期間での来院が必要です。
昨年四月の診療報酬の改悪で、メンテナンスの期間が二年間に限定されるなど、健康保険でメンテナンスをする条件が厳しくなってしまいましたが、民医連の歯科ではどこの医院でも歯周病のメンテナンスを積極的にすすめています。病気だとわかっていても、一人でがんばり続けるのはとても大変です。歯科医師や歯科衛生士と一緒に歯周病の治療をしませんか。
イラスト・井上ひいろ |