民医連新聞

2004年11月1日

介護職員の教育・研修 経験年数や要望を調べてすすめる・奈良民医連

 介護職員の教育・研修は、要望も多く、今後の事業展開にとっても大きな課題です。各県連では、介護委員会・ケアワーカー委員会の設置、活動交流集会や研修会の開催が始まっています。奈良では、介護職員の要望調査をもとに研修の年間計画を立てています。

介護委員会の設立を機に

 奈良民医連では、4つの法人が介護施設を運営し、介護職員も全部で180人を超えました。県連看護 委員会は03年3月、介護委員会の設置をめざし、介護プロジェクトをつくりました。目的は、介護委員会が果たす(1)介護職員の教育・交流、(3)介護政 策の作成、(4)看護委員会との共同、の内容を検討することでした。

 介護委員会の設立総会を半年後に開くことを決め、これに向けて、介護職員の職場の全体像と、介護職員の要望を調査しました。結果から経験年数が浅い職員が多いこと、学習・交流の要望が強いことがわかりました。

全員対象の研修を6月と11月に

 介護委員会は看護委員会のなかに小委員会として置くことにし、11月に結成総会を実施。プログラムは、実態調査と要求アンケートのまとめ報告、5カ所か ら職場報告、グループで困っていることなど職場の情報交換、「音楽療法」での学習会という内容でした。参加者は約40人でした。04年度は全員対象の研修 を6月・11月に計画しました。

 新人研修については、「忙しい中、きちんと教えてもらっていないが、これでよいのか」という声もあり、3年目の職員からは、「ささえあう場、気持ちの安 定、何でも話せる交流の場が必要」、「これでよいのかと思いながら、後輩の指導をしなければならない」という辛さも出されていました。

 「新入職員チェックリスト」についても、実施しているところ、これからつくるところ、未実施のところと様ざまです。いま県連統一の「チェックリスト」を作成中です。9月に「介護保険と利用者の状況」を学習し交流会を実施しました。

 6月の研修会は45人が参加。「片マヒの人の移乗」をテーマに講義と実技。移される人には楽で、腰も痛めない方法の実際でした。その後「デイ」「入所・ 入院」のグループで、「申し送り・記録・レクリエーション」「排泄介助・業務の工夫」「食事介助・入浴介助」のテーマで討論しました。終了後のアンケート では、「利用者にどんなレクリエーションを提供するか、企画を交流したい」という要望が大きいことがわかりました。11月は「高齢者に対するレクリエー ションの方法」で講演・実技を行い、各事業所のレクリエーション企画を1施設20分で紹介する予定です。

(民医連新聞 第1343号 2004年11月1日)

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