MIN-IRENトピックス

2012年12月4日

【2012.12.04】考えてみれば、私たちに大変な影響を及ぼす今の政治総選挙と都知事選挙を通して、生活・仕事・社会を考え語りあい行動しましょう

2012年12月04日
                         全日本民主医療機関連合会
                          会長 藤末 衛
                        

 「政権交代してもいい社会にならなかった。消費税増税も決められたし、どうせ政治は変わら ない」「介護ウェーブを一生懸命やってきたけど、それと政治がどういう関係にあるの?」「テレビでは選挙のことを言っているけど、職場ではそんなに話題に なっていない。自分の生活にはあまり関係ないかな」「多くの党が原発をやめるようなことを言いはじめたけど本当?わけがわからない」「社会保障がよくなれ ばいいけど国にお金がないから仕方ないか」……

「政治って自分の生活にはピンと来ない!?」 「難しい!?」
「どうせ変わらない!?」……でも!……

 よく考えてみれば、貧困から人々を救うのも、原発をただちにやめて再生可能エネルギーにとりくむのも政治の力です。高すぎる医療費自己負担を減らすの も、一旦は決められた消費税増税を中止するのも、介護施設を増やすのも政治。さらに、安心して子育てできる環境をつくるのも、大儲けしている大企業にそれ 相応の税金を払わせるのも、やっぱり最後は政治です。国民の関心があろうがなかろうが、政治の方は国民生活に大きな影響を及ぼします。
 私たちの願いの実現は、国民の世論と運動がどれだけ大きくなるかにかかっていますが、その結果として、どのような国会と政府を実現するか、つまり政治のあり方が決定的な意味を持っています。
 民医連の仲間はこれまで、たとえば気になる患者訪問で、お金がなくて病院にかかれない患者の切ない声を聞いて、生存権・健康権を守り何とか社会保障をよ くするために署名などでがんばってきました。原発事故によって住み慣れた家も地域も仕事も失い、子どもたちの未来を奪われかねない福島の人々に思いをは せ、けっしてひとごとではなく、「原発即時ゼロ」「再稼働反対」の国民的な運動にできる範囲で参加してきました。度重なる米兵の犯罪、そしてオスプレイ配 備や米軍基地強化に苦しむ沖縄の人々とともに平和活動にとりくんできました。
 今度の総選挙と都知事選挙は、私たちの思いやこれまでの努力を結実させ、今のひどい政治にNOをつきつけ、願いを実現していく絶好のチャンスです。

選挙って何だろう……
「無関心」「投票しないこと」は今の政治を認めることかも……

  総選挙は国民の意思で政治を行う代表を選ぶことです。その結果、多数の議席を獲得した勢力が政府をつくり政権を担当することになります。しかし選挙の結果 は、どういう政権ができるかだけが問題ではありません。与野党を問わず、どんな政策を掲げた政党が国民の支持をふやし議席をのばすかということも非常に大 きな意味があります。たとえば、原発即時ゼロをその具体的な方法とともに政策として掲げる政党が議席をふやせば、選挙後の国会の論議と政府の施策に積極的 な変化をもたらすことになります。それが「政治を変える」ということです。
 ただ、今の衆議院の選挙制度は、大政党に有利な小選挙区制(その選挙区で相対的に多数の票を獲得した1 人だけが当選するしくみ)が中心で、国民の多様な意見を議席数に正確に反映する民主的なものになっていません。世論調査で国民の多数が「原発をただちにな くすこと」を望んでいるのに、国会議員の圧倒的多数がそれとは正反対の立場になっているのは、そんな状況も反映しています。
 それだけに「選挙に行っても政治は変わらない」という気分になりがちですが、そこであきらめてしまっては、今の政治をすすめる人たちの思うつぼではない でしょうか。なぜなら、選挙という政治に参加する行動をやめることは、結果として今の政治を今後も続けてよしという白紙委任になり、事実上支持を与えるこ とになるからです。

患者・利用者・地域の人々の希望を胸に、
民医連綱領の実践として、選挙権・参政権の行使を

  投票日は12 月16 日です。期日前投票もできます。この機会にすべての職場、共同組織の班会などで、選挙について、そして私たちの政治への思いについて語り合い、各党、各候 補者の主張や政策を検討し、必ず選挙に行きましょう。友人や知人に声をかけましょう。地域の人々にも可能な方法で働きかけましょう。
 全日本民医連は憲法と綱領、総会方針の立場から、医療・介護・福祉の充実、原発即時ゼロ・再生可能エネルギーへの転換など、国民多数の要求を政策にかか げる勢力が議席をのばすよう活動します。民医連として特定の政党の支持を決めることはできませんが、それはけっして選挙で傍観者になることではありませ ん。選挙を重視すること、政治を変えることは、民医連運動のとても大事な活動です。
 職員と共同組織の人々の自覚的な行動は、よりよい政治・社会、よりよい医療・介護・福祉を求める国民にとって、大きな希望になることでしょう。
 力をあわせてがんばってみようではありませんか。

(PDF版)

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