いつでも元気

2010年10月1日

(得)けんこう教室/「ウオーキング」(上)/歩く前に、まずしっかりストレッチを

渡邊拓也 北海道・釧路協立病院 管理栄養士/健康運動指導士

ウオーキング、おすすめできるワケ

 健康志向が高まり、さまざまなエクササイズが新たに登場する中、「ウオーキング」人口も年々増加しています。
 内閣府による世論調査()では、2006年の間にウオーキングをおこなった人は、全体の約4割にのぼります。また、これからやってみたい運動にウオーキングを挙げた人も4割を超えています。今後、さらにウオーキング人口が増えていくことが予想されます。
 息を止めて一度に力を入れるような運動を「無酸素運動」というのに対し、ウオーキングは「有酸素運動」とよばれています。呼吸を一定に保ちながらおこなうため、この運動は体脂肪を効率よく燃焼させ、肥満の改善・予防や体質改善につながります。
 ウオーキングがおすすめのワケは他にもあります。
(1)道具を必要とせず、“誰でも手軽に”とりくめる
(2)歩行スピードやフォームを変化させることで、効果的な全身運動になる
(3)身体への負担が比較的軽く、安全性も高い
(4)運動強度を自分自身でコントロールできる
(5)日常生活の中で実施できる
 日常動作の延長といったお手軽感や、自分の体力やコンディションにあわせやすい、そして健康に対する効果も大きいとなれば、人気を集めるのも当然ですね。

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運動前のストレッチが大切

 ところが無理をし過ぎてしまい、ケガや体調を崩す人も少なくありません。
 そこで重要なのが、ストレッチです。これは筋肉を伸展させ柔軟性を高めるための運動です。従来、柔軟体操と呼ばれていたものです。いまでは準備運動に留まらず、健康づくりのための一種目としても幅広く実践されています。
 ▽関節の動く範囲を広げ、筋肉の柔軟性を高める、▽膝や腰、腱などのケガを予防する、▽筋温や体温を高め、運動の効果を引き出す、といった効果があります。「ストレッチ効果を高める6カ条」(下)を参考にしましょう。
 ウオーキングは、姿勢を保ったまま腕を振り、両足を交互に前へ出して進む運動です。したがって、上半身と下半身をつなぐ腰や股関節のストレッチが大事です。また、痛めやすい太ももや足首、アキレス腱、さらに腕を動かすため、肩関節もしっかりほぐしておきましょう。
 ウオーキングの知識を深め、楽しく効果的なウオーキングを始めましょう。
イラスト・井上ひいろ

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いつでも元気2010年10月号

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