民医連新聞

2005年6月20日

医学生と大いに語り1~4年奨学生50人を迎えよう ―7~9月に大運動―

 「医学生に働きかけを強め、中低学年の奨学生を増やそう」。理事会は七~九月の大運動を呼びかけました。新医師臨床研修に伴い、相対的に中低学年 への働きかけが弱まっていることを重視しての提起です。医学対プロジェクト責任者の増田剛医師は「未来を切り開くため、全職員の力でやりぬこう」と訴えま した。

なぜ中低学年か

 いま医学生は、卒前教育の激変のもとで多忙を極めています。そのため社会や医療、患者の状況を知り、良い医師になるための考えを深める機会が持てないで います。医学連運動や自治会活動もやりにくくなっています。
 民医連はこれまでも、医学生に学習会やフィールド、体験の場を提供し、患者の立場に立つ医師に成長できるよう援助してきました。医学生運動と協力共同 し、医ゼミのとりくみ、勉学条件や卒後研修を改善する運動を支援してきました。いま、これらの活動がいっそう重要になっています。
 民医連の医療や運動についての学習会に来た医学生の多くが「社会のことがわかった」「驚いた」「初心を呼び戻された」といいます。憲法、平和、薬害、ハ ンセン病などへの関心や強い正義感をもちながら、入学後それを伸ばすことが保障されず、民医連が「社会につながる窓」といっても過言ではありません。

大切な奨学生

 民医連と意識的に関わり、自覚的に成長する志をもつ奨学生を、中低学年のなかに増やすことは、民医連の後継者づくりはもちろん、医学生との接点をひろ げ、医学生運動の発展にもつながります。ゆくゆくは良心的な医師を増やすことにもつながります。
 創意ある企画で中低学年の医学生に働きかけてください。昨年九月の医学生委員長会議では豊かな経験が出されました。目標を定めてすすめることで、自分たちの課題も明確になると思います。
 この二年、新しい制度のもとで研修医の受け入れがすすみました。これは三〇年以上も医師養成に力を注いできた成果が花開いたものです。指導医のがんばり や各職種の関わりなどが、卒年生に評価された結果といえます。
 その研修をさらに発展させる上でも、民医連運動に共感し、社会の矛盾を打開したいとの志を育ててきた研修医の存在は大きいのです。

幹部は腹固めて

 忙しい中ですが、まず法人の理事会・管理部が腹を固めて、旗振り役になってほしいと思います。医学生担当者任せにせず、ラインや諸会議を通じ全職種に方 針を伝え、合意にして下さい。学習会を通じて、担当者や医師を動きやすくし、全職員が医学生に暖かい眼を注ぐなども大切です。奨学生の協力を得ること、共 同組織には自らの課題として知恵を出してもらうことも大事です。ベテラン職員には若い担当者を応援してほしいと思います。
 中低学年の医学生に対しては特に、社会や民医連の医療を語り、どんな医者になるのかを問いかけ「奨学生になって学ぼう、成長しよう」と呼びかけることが 必要です。医学生にとって貴重な語り合いの時間になるよう、意識してとりくみましょう。

臨研病院は先頭に

 医師は「学生と語りたい」という思いを持っていても、多忙でなかなかできない現状です。今回の運動に参加して、初心に帰り、自分が民医連にいる理由を語り、元気になろうではありませんか。
 臨研病院には、先頭に立ってがんばってほしいと思います。研修医はじめ医師が多くいて、患者さんと接し、まさに学び育てる現場。夏期実習などで学生が一 番集まってきます。ここで、民医連の医療という観点から、研修のあり方をきちんと語ることが大切です。研修医が生きいきした姿を示し、学生に語ることも大 事にしましょう。

つどいに向けて

 八月一八~二〇日の「医学生のつどい」は、学生とともに職員や共同組織も参加し、民医連について深め、語り合う場です。「つどい」の前に、働きかけの機 会、企画を設け、学生の決意を促しましょう。自覚的な参加により、大運動の結節点にふさわしい質の高い集会にしましょう。
 期間中は経験をリアルタイムに「推進ニュース」で発信します。医学生向けリーフも発行する予定です。 卒年への働きかけもぬかりなく追求しなければなら ない時期です。それにもまして中低学年奨学生の獲得は、民医連魂を引き継ぐ「本道」です。奮闘しましょう。

*「アピール」「中低学年奨学生を増やす大運動方針」で意思統一をすすめ、『民医連医療05年2月』を参考にして下さい。

(民医連新聞 第1358号 2005年6月20日)

リング1この記事を見た人はこんな記事も見ています。


お役立コンテンツ

▲ページTOPへ