民医連新聞

2005年9月5日

夏☆医系学生のとりくみ 医学生のつどい 看学生のつどい

第26回医学生のつどい

 「民医連の医療と研修を考える医学生のつどい」が、八月一八~二〇日、長野県内で行われ、医学生一四一人を含む三五九人が参加しました。

民医連のルーツと未来

 二六回目となる今年のテーマは「民医連のルーツ~過去、現在、そして未来へ~」。三日間で、医学生を中心に医学 生担当者、共同組織、先輩医師やスタッフが、「民医連とは?」を語り合いました。医学生は「民医連を知り、自分の言葉で奨学生活動を語ろう」を目標に、シ ンポジウムや講演に聞き入りました。

小さな診療所から

 「過去」がテーマの二日目、全日本民医連名誉会長の阿部昭一さんが「民医連の源流について」と題して講演。小さい無産者診療所から始まり、地域とともに歩む民医連の軌跡をたどりました。

 午後から「what is the 奨学生活動 for me?」というテーマでシンポジウム。西淀病院医師・ 落合甲太さんは「はじめは迷ったけど、民医連の学習会やフィールドワークに飛び込んだ。その後は、必ず感じたことを話し合い、こんな意見は自分だけじゃな い、と確認することも大切だと思った」と、体験談を語りました。

 七月からの奨学生大運動中に奨学生になった山梨大学一年生は、「医師体験や学習会にも参加した。つどいには、いろんな意見を持った学生や共同組織の方との話が勉強になった」との感想。

 今回は奨学生でない医学生が五〇人近く参加。群馬大学一年生は「群馬医ゼミの先輩に誘われました。理念や歴史も勉強できた。民医連は国民の権利を守っているんですね」と、介護保険法などをもっと知りたいと奨学生になる決意をしました。

5人の奨学生が誕生!

 最後に、来年の実行委員を募集すると、ほとんどの学生が手を挙げました。

 三日間を通して、医学生はもちろん、医学生担当者、共同組織のみなさんもよく語り合い親しくなりました。坂総合病院の友の会員さんも「討論がよかった。事情もあると思うけど、奨学生・後継者になってほしい」と、若い医学生にエールを送りました。

 今回、実行委員を経験した信州大学四年生は「つどいは真剣に話せる場。テーマは難しいけど、深いですね」と、少 しずつ医師としての自分の姿をつかんでいる様子でした。旭川医大三年生は「バイトとクラブの毎日。変えたいと思っていた時、先輩のアドバイスは『迷ったら 飛び込め!』だった。民医連の平和活動を知り、辺野古連帯行動に参加したい」と。

 つどいでは、新たに五人の奨学生が誕生しました。今後は、ここで学んだことを各県に持ち帰り、奨学生活動を広げます。


看学生のつどい各地で

東北
第17回T6ENC

 八月八~九日、岩手県で「T6ENC」(東北6県・看護学生と仲間たちの集い)を学生四二人、職員二五人の参加で開きました。「命によりそうナースになりたい!」がテーマ。

 学習講演の内容は、認知症・リハビリ・助産師・緩和ケアなど。看護のやりがいや深さを考え、患者さんを敬重しながらその人らしい生活の援助の大切さを学びました。

 また、障害者・嚥下食・アロママッサージの体験学習も実施。「障害者の不安や羞恥心を体験した」、「嚥下食の食 べづらさを知り、おいしく食べてもらう工夫が必要」、「空間や香りの効果を実感」などの感想も出て、コミュニケーションの重要性や健康の素晴らしさを再確 認しました。

 白衣のファッションショーやゲーム大会で、学習と交流が深まりました。(黒子和彦、山形県民医連事務局)

関東甲信越
第15回NurseEggFestival

 八月七~八日、群馬県で開催。参加は学生一五三人、職員六八。テーマは主体的に学ぶ大切さを表した「ぐんぐん学べ! あんたが主役!」。

 全体学習は「医療倫理」をテーマに、利根中央病院の原敬医師の講演や実行委員の寸劇、班討論を通し、臨床で起こり得る医療倫理問題を考え、医療倫理の必要性を知り、よりよい看護のためにどうしたらいいのか、考えました。

 各県連・院所ごとに持ち寄ったレポートや、交流会などで、おおいに学び、交流。
 閉会式では〝学び〟とは自分が主体となって何かを得ようとすることであり、そこには無限の広がりがある」とアピールを読みあげました。(野崎綾、新潟民医連)

中国四国
第2回DANS

 8月18~19日山口県で開催。「PEACE ・SIGN~見て聞いて感じて岩国基地~」がテーマ。学生38人、職員33人が参加。岩国基地フィールドで基地の現実を学びました。(中本亜矢子、山口県民医連)

近畿
EggNurseStep→B

 テーマは「心のWA・深いKIZUNAの友達できる・黄色い声で学び愛・交流最高・一致団結・熱い夏~Peace&ピース~」。八月八~九日、鈴鹿市で開きました。学生九三人、職員三八人が参加。

 学習講演は、不発弾の被害で、視力と両腕を失いながら、教員になった藤野高明さんの、「平和と人権を求めて~私の戦後60年~」と題した講演でした。

 各県が「憲法」をテーマに発表、題材は「震災」や「世界の医療」「平和」でした。

 手話歌「Best Friend」で感動のフィナーレ。

 「憲法の存在の大きさを感じた」、「他の人の意見を聞け、深まった」、「団結して楽しかった」などの感想が。また、実行委員は、企画運営でも、班運営でも奮闘しました。(高橋芳江、京都民医連)

九州・沖縄

第3回「JEWL」

 八月一〇~一一日、福岡県内で開催。学生六四人、職員二四人が参加。

 記念講演は出産時にフィブリノーゲン製剤で感染した山口美智子さんの「C型肝炎裁判原告として思うこと」、と福 岡保健企画の小河友紀薬剤師の「訴訟支援活動を通じて思うこと」。いつでもどこでも誰でも治療ができる医療環境をつくって、というメッセージに、薬害や支 援の方法を考えました。また、福岡と熊本の学生グループが「薬物依存」、「虐待」の学習成果をポスターやパワーポイントを使い、分かりやすく発表。

 夜は汗だくでゲーム、海岸で花火、翌朝は砂浜でビーチバレーと暑い熱い二日間でした。(構 智子、福岡佐賀県連看護学生委員長)

(民医連新聞 第1363号 2005年9月5日)

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