憲法を守ろう

2006年4月3日

石川の青年職員たち 街で平和をアピール 「知っとるけぇ?憲法9条」

新入職員の皆さん、民医連へようこそ! 「民医連新聞」は、全国にある民医連の事業所や職員のとりくみを発信する、みなさんが主役の新聞です。今号このページでは「憲法9条を守りたい」と、アクションを起こしている石川の先輩職員たちを取材しました。(木下直子記者)

繁華街で賛否問うシール投票

 三月二一日朝、金沢市の繁華街の真ん中に十数人の青年たちが立ち、注目を集めました。「知っとるけぇ? 憲法九条」~手作りの資料やボードを掲げ、憲法 九条改正の賛否を聞くシール投票をはじめたのです。その様子を、テレビ局と新聞記者数人が追いかけました。

 彼らは、石川民医連の青年職員有志が中心に、昨年九月に結成した「石川青年9条の会・9Peace(キューピー ス)」のメンバー。「同世代に、九条の中身と、それを変える動きがあることを知らせ、意見を持ってほしい。改悪をいっしょに止めよう、と呼びかけたい」 と、とりくみました。

*   *

 「軍隊はヤバイ」という中・高学生、カレを連れてきた女の子、店舗と倉庫を飛ぶような足取りで行き来していた ショップの店員さんも「僕は九条変えたくない」と走って投票にきました。「私にもあんたたちぐらいの息子がいる。お母さんは息子を戦争にやりたくないよ」 と話す女性も。約二時間で、「反対」の投票枠はシールでびっしり埋まりました。結果は「賛成」一〇に対して「反対」一八八。

“9条”は平和の根源や

 「ピースキャンドルはしたけど、シール投票は初めて。『九条? 何?』という人も多い。改憲の意味も分からん人がいるのは危ない」と、城北病院のSW・ 川合優くん(23)。一年目職員だった去年の夏、核兵器の廃絶を求める原水禁世界大会で広島に行き「何もしていなかった自分に気付いた」と、9Peace の中心になりました。「九条が日本の平和の根源や、と分かったから今度は知らせたい。もっと学んで、いろんな活動をしたい。僕らの使命は重大」と話しま す。
 会員数はまだ十数人ですが、バイト先のカラオケボックスで会のビラを拾い、入会して活動している青年もいます。この運動が職場を超え、広がる可能性を感じる経験でした。

平和願う仲間がいるって「イイ」

 石川民医連には、9Peaceのほか、「平和を考えよう、憲法九条を守ろう」という集まりがいくつもあります。この日の午後、金沢市内で行われたピース ウオークの呼びかけにも、職員や職場の会が名を連ねていました。
 その中のひとつ「はあとの会」は城北クリニックにあります。平和の象徴の鳩とハートをかけた名前。デイの利用者さんが毎回のようにする戦争の話から、戦 争体験文集を作り、「私たちだけではもったいない」と、戦争展まで企画しました。「当初それで終わるつもりが、『つなげよう』という、看護師の佐野貞子さ んの呼びかけでひろがったんです」と、ケアワーカーの瀬端由紀子さん。それから毎月学習会をつづけ、一年たって「外へのアピールが大事」という声があがり はじめたそうです。

 昨年末は「命」と「生きる」をテーマにとりくんだピースコンサート実行委員会が、「今後も平和や身近な社会問題 に目を向けたい。解散したくない」と職員外の青年含め二六人で「平和部」を結成しました。「メーリングリストで、情報交換しています。仲間がいるって良 い」と、健生クリニックの松浦弘子さん(保育士・二九)。
 ほか、同県連の青年たちは輪島~金沢まで県内一二〇㎞を自転車で走る反核平和自転車リレー(ピーチャリ)も、四月末に計画しています。「街に出るのは楽 しい、新入職員も誘ってやりたい」と、城北診療所の丸山潮(うしお)くん(事務・二三)は笑顔で話しました。

(民医連新聞 第1377号 2006年4月3日)

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