事業所のある風景

2006年9月15日

鳥取/せいきょう倉吉診療所 いのちと健康を守る運動の 原動力となる診療所めざして

7番目の診療所の誕生

 鳥取医療生協の7番目の診療所として、10年の運動の後、4年前にできたの が「せいきょう倉吉診療所」です。当診療所は、センター病院の「鳥取生協病院」から50km離れたところにあります。運動の初期の頃は、組合員さんも 200名を超える程度で、「医療」と「衣料」の区別もつかぬほど、その存在は知られていませんでしたが、着工の年には、組合員数2000名に到達しての開 設でした。
 そして、その運動はその後、「国保料引き下げの署名活動」へと引き継がれ、国保審議会への申し入れなどを行い、開設翌年と次の年と2年連続の国保料引き 下げへとつながりました。

周辺医療機関とは協調的友好関係

 開設後の評判は「何でも聞いてくれる、話しやすい診療所だ」、「気さくに話ができる診療所だ」、「ここにくると元気がわいてくる」などなど「本当にいい診療所がこの地域にできた」という声も聞こえてきました。
 周辺は、新興住宅地と旧村の集落とアパート群が混在する地域にあります。子育て真っ最中の若いお父さんお母さんたちの利用も目立ちますが、周辺地域から の利用も目立ち、遠くは30km離れたところからも診察に訪れる患者さんもいます。そのために、要望も多種多様です。またセンター病院から離れた診療所に とっては、周辺医療機関との連携が不可欠です。50年の歴史を持つ鳥取医療生協の実績から、医療機関の中での信頼は高く、協調的友好関係を当初から持つこ とができました。
 診療所を中心にして、様ざまな活動も起きてきています。最近では、「県中部・九条の会」が診療所を事務局団体に結成されました。毎月の例会と事務局会議 を行いながら、6月に開かれた「全国交流集会」にも代表を派遣し、そのための資金作りと宣伝をかねてフリーマーケットデビューも行い、定期的に参加するこ とを決めて取り組んでいます。

検診受診率の向上は力を合わせて

 診療所ができて4年が経ちました。しかし、倉吉市は県内で検診受診率が最低の自治体です。ドックの受診は定員があったり、利用料も高いので、誰もが安心して利用できる制度にするには課題は山積しています。
 日常生活を守っていくことさえ大変な時だからこそ、組合員さんと力を合わせて、「いのちと健康を守」っていくことがますます大切になってきています。
 運動の中でできた診療所、運動で支えられてきた診療所。引き続きその運動の原動力になることが診療所の責務と自覚して、活動に取り組んでいきたいと思います。

(せいきょう倉吉診療所 事務長 金田 靖典)

「民医連院所のある風景」 『民医連医療』2006年9月号.No.409より

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