憲法を守ろう

2009年4月6日

「憲法前文と9条は恋人どうし」 青年たちのピースゲッターズ 三重・四日市医療生協

 民医連の魅力の一つは青年たちを中心にした平和活動。県連ごとに平和アクションプラン※がつくられ、さまざまな企画が行われてい ます。三重民医連でも三年連続しての沖縄平和学校を開き、ピーチャリも昨年初めて企画し、楽しくとりくんでいます。日常的には各法人・事業所単位の活動で す。四日市医療生協で活躍する自主的サークル「ピースゲッターズ(以下PG)」を訪ねました。(村田洋一記者)

夢は来年のNPTへ

 PGは「憲法九条、二五条の精神を広めること。平和をメインに学習しよう、考えてみよう」とい うサークルです。〇四年に青年三人で結成し、現在は七人で活動。メンバーは何人か入れ替わりましたが、活動を続け、職員に向けた活動と、地域の平和活動の 一部にも参加しています。
 当面の目標は大きく、二〇一〇年にニューヨークで行われる核不拡散条約(NPT)再検討会議のNGO行動に一〇人の代表を送ること。そのために二万筆の署名と二〇〇万円のカンパを集めたいと力を入れています。

憲法アンケートで

 PGの一番初めの活動は全職員五〇人(現在七〇人)の職員に対する憲法アンケートでした。約四 〇人から回答を得ましたが、「憲法九条を変える必要がある」という回答が七%もあり、驚きました。その中には「平和のため」「時代にあったものが必要」と いう意見があり、メンバーは「自分たちの身近にいる職員とたくさん話し合いが必要だ」という思いを強くしました。

創作寸喜劇を上演

 そこで一二月「炎の学習会」を開きました。学習・講演のほか、自分たちで創作した寸喜劇「世界 の中心で九条を叫ぶ」を上演。メンバー総出で準備から役者まで一人何役もこなしました。登場人物はブッシュくん(米国)、犬(□泉純○郎という米国の 犬)、日本国憲法前文ちゃん、同9条くんです。「ブッシュくんは□泉純○郎とともに日本国憲法の改悪をもくろみ、恋人同士の前文ちゃんと9条くんを金や物 で誘惑して引き離そうとする。だまされそうになる9条くんだったが、前文ちゃんの自らの死をもって説得しようとする姿に目覚め、9条くんと前文ちゃんは再 び結ばれる…」というストーリー。感動的な物語に仕上がり、好評を博しました。自信を得たメンバーはこれ以後一二月に開戦記念日企画として毎年知恵を絞っ て催しを行っています。

面白い活動をしたい

 〇五年は六月に平和コンサート、一二月に平和文化祭。翌年は一二月に地元の戦跡を調べて、「見学&講演会」を開きました。
 そのほか辺野古支援連帯行動、原水禁大会、平和学校、そのための財政活動もすすめました。三重県連の平和委員会主催のピーチャリや沖縄平和学校にも毎年代表を送り出しています。
 PGの代表は看護師の葛巻(くずまき)知子さん(通所リハビリテーション主任)。「平和活動や社保活動を楽しく集団でできたらいいな」と職員に呼びかけ ました。「今後は青年を中心にもっと増やしていきたい。そして、法人や院内だけでなく平和を願う多くの人たちとの連帯と協同をめざしたい」と語ります。

新メンバー増える

 取材日の二月一七日夜。組合員さんも参加する四日市医療生協平和委員会(理事会内委員会)と共催で三重県民医連沖縄平和学校参加報告集会がいくわ診療所の会議室で行われました。
 報告者は二人の若い職員。「デイサービスいくわ」の上野佳史さんは「沖縄に行って直接自分の目で見ることで、自分の考えが変わっていくのを日々感じてき た。参加しただけでは終わらない。これからも平和活動をすすめていきたい」と語り、この日にPGに加入しました。

※全日本民医連は平和活動の飛躍に向け、各県連や法人・事業所で計画を立て青年職員を中心にとりくもうと提起している。

(民医連新聞 第1449号 2009年4月6日)

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