民医連新聞

2006年9月4日

コンパス 2006.8.18.~19理事会から 評議員会の成果・方針を手に地域に出ようウエーブ起こそう

第三七期第一回評議員会を開催しました。開会時点で、発言通告が三〇通以上も出るという充実した会議でした。急きょ一人五分でお願いし、四八人が発言しました。
 激しい格差社会と貧困の進行のもと、いま各地で悲惨な出来事が起きています。「一歩地域に踏み出せば、身近にある」との報告、「何としても地域の人びと の生命と健康を守る」という決意のあふれた発言が多数でした。
 広島の齋藤紀評議員は、集団訴訟の広島判決の意義について、ともにたたかってきた医師として発言しました。
 判決は、国が最大の根拠としてきた、爆心地から近距離の被爆にだけ放射線被害を認める原因確率論について、「過去の一時点における一応の基準に留める」 としました。被害の実相は、一人ひとりの病状、病歴によって総合的に判断されるべき、と明確に示しました。長年、被爆者に寄り添ってきた民医連医師団の 「意見書」が大きくものを言いました。意見書は民医連の日常医療と、医師たちの努力の結晶です。民医連医療の科学性や階級性、人間性が、裁判官に届いたと いえます。たたかいはまだ続きます。薬害肝炎、B型肝炎、水俣病のたたかいも続いています。
 「医師、看護師を増やせ」の運動は大きく広がっています。TVコマーシャルにも反響があり、看護署名は六〇万筆を超えました。
 評議員会では「すさまじい看護師争奪戦になっている」との報告がありました。引き抜きも横行しているといいます。医療機関を競わせ、勝ち組、負け組に分 けるような競争原理や生き残り論に私たちは立ちません。地域に身近な医療機関が存在し「いつでも、どこでも、誰でも保険証でかかれる」という日本の医療を 守る運動が重要です。
 「ドクターウエーブの提起は史上初だ」との発言がありました(熊本・板井八重子評議員)。新鮮な気概を持って、医療崩壊させる路線を転換させる国民的運動をつくり出しましょう。
 来月から共同組織強化月間です。その期間に、高齢者実態調査と合わせて地域に出よう、と提起しました。一〇月二七日には、五〇〇〇人規模で「医師・看護 師増やせ」の国民集会が開催されます。評議員会方針を職員みんなのものにし、奮闘しましょう。(長瀬文雄・事務局長)

(民医連新聞 第1387号 2006年9月4日)

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