憲法を守ろう

2009年8月17日

9条は宝 私の発言 〈46〉 うちら 9条署名チャレンジャー 有権者過半数あつめたで!!

西村祐美子さん(看護師)

 1958年、熊本生まれ。淀川勤労者厚生協会・訪問看護ステーション・コスモスに勤務。「女性部職員もがんばっているんですよ。役職者に『チャレンジャーになってください』と声をかけたり」

 大阪市西淀川区では「九条守れ」の署名が四万筆を超え、有権者数(約八万人 弱)の過半数を突破しました。西淀共同センターに加わる淀川勤労者厚生協会(淀協=西淀病院がセンター)も奮闘。四割に当たる一万六〇〇〇筆余を集め、牽 引役を果たしました。一〇〇筆チャレンジャーの一人、西村祐美子さんに聞きました。

 淀協・ファルマの労働組合女性部では、五年ほど前に「平和のとりくみをしよう」と決め、月一回の宣伝と「九条署名」を始めました。ところが、参加者が増えず、低迷していました。
 転機は昨年の九条世界会議(大阪・舞州アリーナ)でした。自転車で四〇分ほどの場所だったので、参加を呼びかけると、西淀病院の小松孝充院長と薬剤師が 「マラソンで行く」と言いだし、「自転車で行く」という青年が四〇人に。友の会員も含め、総勢一〇〇人で参加しました。
 これを力に、参加者を中心に「九条署名チャレンジャー」を募りました。一〇筆でも二〇筆でも「できる数でいいやん」って。三分の一が青年で、一〇〇筆目標が一八人に。
 淀協の「社保・平和委員会」は法人と労組が共同でつくっています。そこが推進役になりました。一年後、チャレンジャーの三分の二が目標を達成。一〇〇筆達成者も七人になりました。
 西淀共同センターも毎月、駅頭で宣伝し、全戸訪問を五二回実施して区内をほぼ網羅。集会やニュース(いま九〇号)で励まし合いました。

米国に似てきた?

 不気味な事態が起きています。高校生の息子宛てに自衛隊から勧誘の郵便物が届きました。どこで名簿を手に入れたのか。「自衛隊に入ると資格がとれる?」と話題になったそうです。
 「軍隊に入る」という感覚がなくされている…。堤未果さんが話していた「米国の高校生に軍隊リクルーターが勧誘」の話を思い出します。日本も米国に似 て、不況や貧困につけ込んで「戦争」が忍び寄っている、とゾーッとします。「戦争はアカン」という気持ちは多くの人にあるのに…。
 私も一〇〇人から署名を集めました。ある高齢者は「子ども三人の手を引いて、焼夷弾の下を命からがら逃げた」と当時の恐怖を話してくれました。「この地 域は空襲が激しかった…。犠牲者の碑があるんだよ」と教えてくれた人もいます。

戦争政策止める選択

 一〇〇筆目は企業経営者で「そう言うけど、戦争やらないと儲からないんだよ」と。長時間の論争 になりました。経営の厳しさからか、戦争が人の命を奪うことをリアルに理解しない人がいるのも事実。人間にとって一番大事なことを見失ってほしくない、ど う伝えていくのか考えさせられました。
 いよいよ総選挙です。「国際貢献」「国連決議」などを挙げて、米軍といっしょに戦争することを正当化したり、九条の大切さを見えなくさせる勢力もありま す。「九条を守る」ときちんと掲げる政党を選択することが、いま何より大事だと思います。
 「子どもたちや夫を戦争に出したくない」。女性ががんばれるのは、この思いが強いからです。絶対に譲れない。私たちは職場で民医連綱領を学習しています。綱領にある「戦争政策に反対する」ときが今だと思います。

(民医連新聞 第1458号 2009年8月17日)

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