民医連新聞

2006年10月2日

介護トピックス 「帰りたい」患者さんの思いに職員みなで環境づくり 上砂川診療所

【北海道】脳梗塞の後遺症で胃ろうをつくったAさん(七〇代・男性)を家族と診療所スタッフが支援し、在宅で回復させた経験を報告します。
 Aさんは、入院のストレスから「家に帰りたい」と、看護師のケアを強く拒みました。スタッフはAさんの思いを尊重し、「在宅で生活できるようフォローし よう」と、Aさんの妻に胃ろうの手技を覚えてもらいました。看護師もあきらめずに嚥下訓練をしました。
 事務職員は、Aさん宅を車イスでも生活できるよう整えました。じゅうたんの張替えや家具の移動などに汗だくでがんばりました。
 現在、Aさんはヘルパーさんがつくるミキサー食で体重も増え、畑仕事ができるまでに回復しました。
 今回、ケアへの抵抗などの問題行動だけに目を奪われず、Aさんの「家に帰りたい」という思いを傾聴しました。家族と診療所・訪問スタッフが連携できてこそ、在宅療養をささえている、と実感しました。
 (進藤三好、看護師)

(民医連新聞 第1389号 2006年10月2日)

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