民医連新聞

2006年11月20日

地域で医療を守る(2) 政治の流れをきりかえる 歯科医師 吉田万三さん都知事選挙へ 東京

 東京民医連では、医療・福祉改善の要望を都政に伝え、働きかけを続けてきました。東京都は高齢者や難病治療への独自助成の切り捨 てなど、医療・福祉に一貫して冷たい政策をとる一方、オリンピック誘致の名目で大型開発に税金をつぎこもうとしています。そんな中、歯科医師で県連副会 長・吉田万三さん(元足立区長)が、都知事選挙への立候補を決意。石原氏との直接対決で、いのち・暮らしを守ろうと燃えています。

 一〇月二四日、吉田さんは、「革新都政をつくる会」からの立候補を表明しました。同県連の石川 徹会長は即日「都政を変える絶好のチャンス。勝利めざして全力を果たす」と声明を発表。また一一月八日、東京民医連理事会は「吉田万三さんとともに、都政 を変える10の要求」を打ち出しました。
  大気汚染医療費助成制度の新設と切り捨てた高齢者・難病・小児慢患・障害者医療費助成の復活、区市町村国保への補助金増額と低所得者の保険料減免、老人施 設の待機者ゼロ計画と実行、オリンピックに名を借りた大型開発の見直し、憲法九条・教育基本法が生かされる基地のない平和な東京の実現、などの内容です。
  この夜行われた院所代表者会議で、吉田さんは決意を語りました。「都庁出勤が週二~三回という石原都知事。その貴重な執務時間で熱心にやっているのは、日 の丸・君が代の押しつけに象徴的な憲法改悪の旗振りと、五輪招致名目(試算は八兆円)の大型開発、そして海外視察。ガラパゴス諸島やグランドキャニオンな ど、七年半で一七回の渡航費用は約三億円」「都民の六割は憲法九条を守りたいと考えているし、『暮らしが楽でしょうがない』と言える人はめったにいない。 こういう声を一つにできるかどうかがカギ。巨大に見える相手の虚像を剥がし、おかしな風向きの政治を切り替えたい。おもしろいたたかいだし、たたかわなく てはいけない時だと思う」。
  東京民医連では、都政の実態を学び、すべての職員・共同組織へ支持を訴え、あらゆる団体・個人との共同をひろげようという、たたかいの方針を決めています。
(木下直子記者)

来年度の予算要求で都と懇談

 一〇月四日、東京民医連は二〇〇七年度の予算要求について、東京都と交渉・懇談を行いました。 この懇談には石川会長をはじめ一一人が参加。冒頭、石川会長は、(1)療養病床廃止問題、(2)看護師養成、(3)医師養成、(4)住民健診、(5)医療 費助成など、東京都への要望を述べ、C型肝炎への医療費助成では国に先駆けて独自対策に踏み切ったように、都独自の制度としてこれらの要望を実現してほし い、と強調しました。
  石原都政の医療・福祉切り捨ての方向に変化はありません。東京民医連は、現場からの事例を元に、粘り強く運動をすすめる考えです。(及川正彦通信員)

(民医連新聞 第1392号 2006年11月20日)

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