医療・福祉関係者のみなさま

2010年3月1日

後期医療制度の即時廃止を 民医連国会行動に71人

 全日本民医連は二月一七日、「後期高齢者医療制度の即時廃止を」などの要求を掲げ、国会行動と議員要請を行いました。

 昼には国民大運動実行委員会が主催した衆院議員面会所での集会に合流。各団体合わせて約一八〇人が参加しました。署名一〇万九〇〇〇筆のほとんどが後期高齢者医療の廃止を求める内容でした。

労働者派遣法も焦点

 おりしも同日朝、厚生労働省は「労働者派遣法の改正」案をまとめました。報道では「製造業への 派遣や仕事があるときだけ雇用契約を結ぶ登録型の派遣を原則禁止する」とされていましたが、実際は、(1)「一年以上の長期雇用契約を結ぶ場合などを除 き」という条件が付き、(2)登録型派遣も、外国語の通訳やソフトウエア開発など専門性の高い二六の業務を除く、(3)企業への影響を考慮し、「禁止」は 新しい派遣法の公布から三年の猶予、登録型派遣の禁止は理由があれば五年間猶予、など抜け穴だらけです。
 農民連の石黒昌孝さんは、「主要企業の内部留保は二二九兆円に達し、派遣労働者を正規雇用する力は十分ある。派遣切りや下請けいじめ、単価切り下げは許 されない」と発言。後期高齢者医療制度について「四月から保険料を引き上げる広域連合がいくつもある。すぐ廃止を求めて運動しよう」と提起。「一〇〇〇円 の最低賃金を実現し、米農家の時給が三三五円という現状を打破し、保障を勝ち取りたい。決め手は国民の要求運動だ」と強調しました。

要求運動で政府を動かそう

 高橋千鶴子衆院議員(日本共産党)が国会報告しました。大事な論点の一つは消費税の議論、もう一つは六月から支給する「子ども手当」の財源で、「軍事費や大企業への行き過ぎた減税を正さないでは確保できない。共産党は予算への修正案を出す」とのべました。
 中央社保協の相野谷安孝事務局長が行動提起。(1)普天間基地は即時無条件返還を。「改定」五〇年の日米安保条約が平和だけでなく生活を脅かしているこ とを知らせよう、(2)後期高齢者医療の即時廃止で医療構造改革に風穴をあけよう、(3)各地から要求を掲げ共同行動を広げよう、と呼びかけました。

国会議員に要請

 民医連の国会議員要請行動には一六県連から、職員と共同組織のメンバー計七一人が参加し、議員七七人に要請書を届け、懇談しました。
 石川民医連の寺越博之さん(事務)と鉄矢真弓さん(検査技師・城北病院)は石川選出の衆院議員六人を訪問。「全国で四〇〇〇人が、石川では四〇人が毎 日、強制的に後期高齢者医療制度に加入させられ、保険料の負担に怒っている」と訴えて回りました。
 自民党の部屋では、「家族を愛する政治を掲げるなら、こんな制度で良いか、考えてほしい」と迫りました。民主党の部屋では「制度を続ける限り、高齢者の 尊厳を奪い続けることになる。一日も早く廃止すべき。公約を守らなければ政治への信頼を損なう」と力説。石川県社保協が総選挙のとき候補者に聞いたアン ケートを示し「議員はこう答えていた。守ってほしい」と念押しも。初参加の鉄矢さんは「議員本人に会って話せたし、(秘書のいろいろな反応が)おもしろ かった」と話していました。
 まとめの集会では小池晃参院議員があいさつしました。

(民医連新聞 第1471号 2010年3月1日)

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