事業所のある風景

2008年5月15日

愛知/北病院 これまでの強みを生かして地域になくてはならない病院に

病院のある地域

 北病院のある地域は名古屋市北東部、庄内川・矢田川に抱かれるように広がる住宅地で、多くの高層住宅が立ち並んでいます。戦後は名古屋北部工業地帯とよ ばれ多くの工場が建っていました。その後、工場が郊外に次つぎと移転しそのあとに公団や公営の大型住宅が建ち、市内でも指折りの人口の多い地域となってい ます。最近では古い大型住宅に住んでいる人や地付きの人が高齢化してきています。区画整理が行われ古い町並みが壊されたり、狭い土地にひょろ長いマンショ ンがいくつも建ち、若い住民も増えてきてまちの姿も変貌しています。

北医療生協のセンター病院

 北病院は1980年に診療所から内科・小児科の52床の病院になりました。その後1996年にリニューアルし整形外科・耳鼻科を増設し現在に至っています。
 北医療生協の中には内科・小児科の診療所が2つあり、うち一つは在宅療養支援診療所で歯科も併設しています。他に精神科診療所と歯科診療所が一つずつあ ります。最近は介護の分野にも進出し、老健・グループホーム・宅老所・ヘルパーや訪問看護・デイケア・デイサービスも始まっています。
 北病院は北医療生協のセンター病院です。

アットホームな職員関係

 北病院の特徴はなんといっても職員と患者・組合員との距離の近さです。高血圧や循環器の管理患者は約5000人となっています。外来には10人を超える看護師を配置し、患者の人生に寄り添う慢性疾患管理活動に取り組んでいます。
 医療生協組合員は名古屋市北区では住民世帯比で20%を超え、生協全体で3万人を超えています。出資金も11億円になっています。
 もう一つの特徴は職員同士の関係が密接でアットホームなことです。率直に意見を言いやすい関係がつくられていて、協力し合って医療を行っています。最近の職員旅行では多い班では80人を超える参加者になっています。

医療と保健を含めたまちづくり

 今年度の北病院の医療活動方針では強みを生かす5つの課題として、(1)特定健診・保健指導と組合員健診の受診者増、組合員を巻き込んだメタボリックイ ンストラクター養成、北病院のメタボ治療(保健指導)の整備、(2)北医療生協の高齢者ネットワークを生かして在宅療養支援診療所などとの協力の下に高齢 者医療のバックアップ、(3)小児科では北医療生協のファミリーサポートプロジェクトと協同で地域との連携強化、(4)高次救急病院が軽症救急患者であふ れている状態をうけて「内科・小児科救急なら北病院」のアピール、(5)医療制度の変化がどうあろうとも患者と医療従事者の信頼関係を追求、をかかげてい ます。
 医療と保健を含めた健康なまちづくりを患者・組合員と協同でつくっていくことは医療の最先端の課題です。北医療生協の保健活動の役割を果たすと同時に組合員との相互理解を深めていきます。
 この5点を進めながら民医連の小病院の存在価値を高め、地域にねざし、地域になくてはならない病院であり続けたいと考えています。
北病院 事務長 河合 良二)

「民医連院所のある風景」 『民医連医療』2008年5月号.No.429より

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