民医連新聞

2007年5月7日

Hibワクチン定期接種に 6万人の署名で厚労省交渉

 「細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会」は四月一六日、Hib(インフルエンザ菌b型)ワクチン・肺炎球菌ワクチンの早期承認と、公費による定期接種を求める約六万の署名を厚労省に渡し、交渉しました。
 被害者の親でもある田中美紀代表は、「日本で年間約一〇〇〇人が細菌性髄膜炎にかかっている。約五%が死亡、約二〇%が後遺症に苦しんでいる。Hibワ クチンは一〇〇カ国以上、肺炎球菌ワクチンは七〇カ国以上で採用され、過去の病気となっている国もある」と、請願趣旨を説明しました。
 また、細菌性髄膜炎にかかった子どもの母親は「予防可能な病気で重い後遺症が残ってしまったことが悔しい」と話し、同じ境遇の二人のお母さん(東京在 住)も、「先進国でワクチンが導入されていないのは日本だけと聞いて怒り心頭。」「細菌性髄膜炎の苦しみ、恐怖は忘れられない」と、涙ながらに訴えまし た。
 厚労省は、「Hibワクチンの製品供給は年末を目標にすすめているが、定期接種は日本での効果が確認できないと実施できない。肺炎球菌ワクチンは現在治験中」と、回答しました。
 交渉後の記者会見で、武内一(はじめ)副代表(耳原総合病院小児科部長)は、「この瞬間も細菌性髄膜炎にかかっている子どもがいる。Hibワクチンは任 意接種だと四回接種で三万円。誰もが受けられるよう、一日も早く無料の定期接種にしてほしい。また、Hibワクチンは治験から承認まで四年以上もかかっ た。肺炎球菌ワクチンは早期に承認を」と、話しました。

(民医連新聞 第1403号 2007年5月7日)

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