医療・福祉関係者のみなさま

2011年1月24日

反貧困 生活・医療相談会 炊き出しなど各地で

 年末から年明けにかけて、年越しの生活相談が各地でとりくまれました。民医連の職員も県連や事業所、個人のボランティアで参加。支援の輪が広がる一方、行政の抜本的な対策の必要性も明らかになっています。

給食共同事業のちからで350食

兵庫・(株)メディカルフーズはぁもにぃ

 12月28日、「神戸の冬を支える会」主催の路上生活者を対象にした相談・炊き出し活動に当社も参加しました。兵庫民医連では毎年、健診活動や生活調査、健康相談で協力しています。
 神戸市内の野宿者は157人とされ(支える会2007年度調査)、震災時と比べると減少していますが、最近は20~30代の若者が増加しています。
 当社は給食共同事業・セントラルキッチンとして炊き出しを担当し、カレーライス、コンソメスープ、果物などを約350人に提供、当事者やボランティアに 喜ばれました。事前に、取引先の業者に食材の寄付やカンパなどをお願いし、12社から約8万円相当の寄付が寄せられました。(藤原高志)

寒風と初雪の中、深刻な悩みが

兵庫・尼崎医療生協

 12月25日、寒風と初雪の中、阪神尼崎駅北公園で「尼崎反貧困よろず相談会」を開きまし た。当医療生協、尼崎の民商、労連など9団体でつくる実行委員会が主催、22人が訪れました。「内装業で仕事がなく家のローンが払えない。国保料も滞納し ている」(30代男性)、「3年間まったく仕事がない」「8月まで塾を経営、今はホームレス生活」「障害者年金を2年前に打ち切られ再申請も却下された」 (いずれも40代男性)、「大阪西区で貧困ビジネス寮に詰めこまれている」(60代男性)などの深刻な相談が。市の保護課や法律相談につないだり、病気の 人には「無料低額診療事業」を紹介しました。(榎並憲治)

ボランティア80人で相談村

東京・社会医療法人健生会

 東京・立川駅前ひろばで12月23日、「立川なんでも相談村」を行いました。当会や労連、 年金者組合など12団体の実行委員会が主催。ボランティアは80人を超え、42人が相談に訪れました。朝から何も食べていない人もいて、用意した豚汁やお にぎりが好評でした。衣類や毛布も提供しました。地元の弁護士や医師・歯科医師など専門家が対応し、7人が生活保護を申請、1人が入院しました。(健生会 社会保障活動推進ニュースより)

「受診すぐ必要」…救急搬送も

埼玉民医連

 反貧困ネットワーク主催の相談会が12月11~12日に行われ、ボランティア総勢340人 で、約80人に対応しました。医療生協さいたま・埼玉民医連・埼玉民医労からもボランティアとして37人(うち組合員3人)が参加。医師3人、看護師8 人、SW8人など専門家が21人の健康相談に応じました。骨折の疑いや高血圧、糖尿病、血尿など13人がすぐに受診が必要な状態。1人を救急搬送し、1人 は翌13日に浦和民主診療所を受診し、埼玉協同病院で精密検査を受けました。約20人が弁護士などとともに福祉事務所へ行き、生活保護の手続きをしまし た。(川嶋芳男)

早朝6時から炊き出し

千葉・東葛病院

 12月21日、千葉・柏駅前で東葛派遣村にとりくみました(実行委員長:東葛病院・大野義 一朗副院長)。炊き出しは朝6時から開始、ネットカフェの深夜パックが終わって、出てくる人たちを対象にしました。まだ真っ暗でしたが、実行委員のメン バーらは、周囲をまわって相談会のチラシを配り、利用を呼びかけました。
 10時に最寄りの会議室で相談会も開始。生活保護の申請や暮らしや雇用の相談に、弁護士や司法書士ら専門家が対応しました。「3年ハローワークに通った が仕事がない。残金1万円」「自己破産で生活保護を受けたい」などの相談で48人が訪れました。当院からは医師、看護師やSWなど19人が参加しました。 (山縣良一)

大晦日「せめて温かい食べ物を」

京都民医連第2中央病院

 当院や地域の社保協などでつくる「左京連帯ひろば」では、大晦日に京都市役所前で炊き出しにとりくみました。
 大晦日の炊き出しは初めて。「役所などが閉庁し、駆け込む先がない困窮者にせめて温かい食べ物を」と、約20人のボランティアが熱いカルビ、クッパを提 供しました。そのほか、地域や職員に呼びかけて集まった約300個のおにぎりやパン屋さんから寄付されたパン、カイロ、支援物資として寄せられた衣類など を手渡しました。
 あいにくの雪でしたが約30人が来場。ボランティアは鴨川沿いにいた約10人にも食料やカイロなどを配りました。(宮園みさを)

(民医連新聞 第1492号 2011年1月24日)

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