憲法を守ろう

2007年6月18日

9条は宝 発言(26) 9条伝え自転車の旅 チャールズ・ワードさん(27)

私の仕事は平和をつくること
My job is making peace.
いっしょに解決策考えよう

 「日本には戦争しないと決めた憲法があ る」。チャールズ・ワードさんは憲法九条に憧れ、二〇〇四年夏にイギリスから来日。長野県で英語教師として働いたあと、「きゅうちゃん」と名づけた鳩の折 り紙を広めながら、自転車で日本一周をしました。日本各地で憲法の大切さを話し、たくさんの人たちと出会いました。日本一周の旅を終えたいまも、講演会に よばれ、「憲法九条を守ろう」と訴えています。

平和の鳩 「きゅうちゃん」

 「これどうぞ。きゅうちゃんです。何できゅうちゃんっていうか分かる?憲法九条からとりまし た。九条を知っていますか? 政府が変えようとしているんだよ」。きゅうちゃんはしっぽを引っ張ると、羽根が動く仕掛けです。僕は羽根をパタパタ動かしな がら、出会った人にそう話しかけます。
 きゅうちゃんを配ることは、最初は大変だったけれど、きゅうちゃんのこと、憲法九条のことをたくさんの人に知ってほしいから続けました。
 学生時代、先生から折り紙を教わりました。「結果より過程が大事」と言って、折り方を教えてくれたのです。きゅうちゃんは動く折り紙としても、とてもお もしろいし、さりげなく九条を話すためのいい方法です。九条の話の入り口(スタート)になっています。
 日本で改憲の動きがあっても、政治に無関心な人もいます。その人たちともいっしょになって、話したり考えたりすることがとても大切です。平和を願ってきゅうちゃんを飛ばしたい。

目的変わった広島

 始めは、日本一周に出た一番の目的は、有機農業に興味があったから。日本に友だちもつくりた かったし、日本語の勉強にもなると思った。けれど、広島県三原市で農業をしている男性から「政府が九条を変えようとしている」ことを初めて知りました。 「やばい!」って思った。その男性から「もし九条が変えられたらどうなるか」を教えてもらったのです。「九条を守りたい」。僕にとって、大きな出会いでし た。
 平和憲法は、僕がいつか日本に行こうと決めた理由の一つ。ここから旅の目的が「憲法九条を伝える旅」に変わり、きゅうちゃんを思いつきました。
 ふたたび旅に出て、いかに多くの日本人が九条について知らないか、九条を守るために何をしたらいいのか分からないでいるか、を知りました。

僕は地球人です

 僕は九条を世界の宝として守りたい。日本だけの問題じゃないし、「平和」に国籍は関係ありません。みんな、同じ地球で暮らす地球人です。
 みなさんは、社会の意見を変えられるし、選挙も自分で考えて投票し、賛成することも反対することもできます。平和についてよく考え、行動するのは今しか ありません。鳥の羽根より軽い命なんてない。憲法が変えられたら、世界に広げることはできません。平和の国に住みたければ、自分の力でできることはいっぱ いあります。人間は、平和をつくることができます。
 僕は、解決策を考えることが大好きです。これから本を出したり、きゅうちゃんの折り紙パックを普及しようと考えています。九条だって戦争しないための解決策です。
 みんなも考えてほしい。平和は学ぶだけでは来ないから。いい考えがあればがんばってアクションを、考えが思いつかない人は、いい考えを持っている人をサポートしてあげてほしい。まず、やってみることが大事です。

民医連が応援してくれた

 旅の途中で福岡、熊本、鹿児島、長崎、岡山、長野の民医連の人たちが私の活動を応援してくれました。民医連の病院で、平和の話をしてきゅうちゃんを配りました。広島の職員さんの家に泊めてもらったこともあります。
 民医連はお金のためではなく、人を大切にする。人と協力するコミュニティやネットワークがあります。これからもいっしょに平和を訴え、広げるためにがんばろう!

(民医連新聞 第1406号 2007年6月18日)

リング1この記事を見た人はこんな記事も見ています。


お役立コンテンツ

▲ページTOPへ