民医連新聞

2002年3月11日

2・28「国際交流会議」

――核兵器も戦争もない21世紀を――

 3・1ビキニデーに先立ち、2月28日に「核兵器も戦争もない世界をめざして」と題して国際交流会議が開かれ、 約100人が参加しました。日本原水協代表理事・沢田昭二氏が問題提起し、ビキニデーの意義、核廃絶の国際世論のひろがりとテロ事件以後のアメリカの危険 な戦争拡大、核政策について述べた後、3人の外国代表から報告がありました。
 ジョゼフ・ガーソン氏(AFSC、平和運動家)は、「ブッシュ政権の戦争戦略に立ち向かうアメリカの平和・民主運動」と題して発言。テロ事件の衝撃とそ れを利用したブッシュ政権の対外軍事政策を説明しました。「アメリカでは報復戦争の拡大に反対する意見を言いにくい雰囲気があるなかでも、4月20日ワシ ントンで全米平和集会を行う。日本でも呼応を」と訴えました。
 ピーター・アンジャイン氏(マーシャル島民、教師)は「ビキニ被災とロンゲラップ島民の願い」を発言。「1954年、ビキニで水爆実験がされて、ロンゲ ラップ島民はいつ故郷に戻れるかわからない。戻るのは自殺するようなもの。ロンゲラップに被爆記念館を造る運動をしているので協力してほしい」と訴えまし た。
 レシャード・カレッド氏(日本在住、アフガニスタン人医師)は「アフガン戦争:現地の状況と被害者救援の訴え」を発言。ニューヨークの二倍の死者がアフ ガニスタン爆撃で出ていると述べ、アフガニスタンの現状を「平均寿命は推定40歳、国民の70%が栄養失調状態。産褥熱による女性死亡率は20~30%。 新生児の1.7%はすぐ死ぬ。5歳までに25.7%は死ぬ。死因は下痢と呼吸器感染症である。アフガニスタンの人びとはなぜ爆撃されているのかわからな い。悲惨な状況を一日も早くなくしたい。日本には戦争で旗を立てるのでなく、平和的解決で存在感を示してほしい」と説明しました。
 参加者は有事法制化の策動とのたたかいの重要性を認識しあいました。またガーソン氏が持参したビラには、米国議会でアフガニスタン報復攻撃にたった一人 で反対したバーバラ・リーさんの格調高い演説が載っていました。「トンキン湾事件の愚を起こしてはならない」。

西銘圭蔵 全日本民医連理事

(民医連新聞 第1270号 2002年3月11日)

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