事業所のある風景

2011年1月15日

東京/大田病院 いのちの平等を守ることが医療活動の原点

地域の医療ニーズに応えて

 開設以来の理念である「無差別平等の医療」を基本にし、時代の変 化に対応しながら東京都大田区を中心とする地域密着型の中核病院、二次救急病院として地域の医療ニーズに応えるべく整備をすすめてきました。1947年に 設立した日本教具診療所を前身にし、その後、数度にわたる増改築を行い、施設・設備・医療機能の整備を進め、2009年に60周年を迎えることができまし た。
 2010年5月には一般病床139床、回復期リハビリテーション50床(2010年度は46床)をもつ新病院が完成。地域医療機関との連携をより強化し ていくことをめざし、新たな医療活動を展開しています。地域住民とともに歩む病院として、2010年7月から東京ルールの区南部救急幹事病院となりまし た。救急搬送を断らないことを基本とし、臨床研修指定病院管理型を取得、次代を担う医師養成にとりくんでいます。またグループとしては、大田病院を拠点病 院とし、7カ所の診療所、2カ所の歯科診療所、8カ所の訪問看護ステーション、2カ所の地域包括支援センター、グループホームなどがあり、「いつでも ど こでも 誰でも安心して医療を受けられるために」を理念に掲げ、安全な医療を追求していきたいと考えています。

患者を中心にしたチーム医療の実践と医療機能

 急性期から慢性期医療まで、それぞれの職員・職種が専門性を生かし、患者が抱えている様々な問題を、患者を中心とし集団で検討し解決していく民主的集団医療にとりくんでいます。入院から退院、そして在宅へと、生命と健康・生活を支えています。
 医療機能としては、内科・外科・整形外科を中心に急性期から慢性期まで対応しています。手術対応、MRI、CT、上下消化管内視鏡、脳波、トレッドミ ル、心臓エコーなどの配備、睡眠時無呼吸症候群、内痔核硬化療法にも対応しています。また「回復期リハビリテーション病床50床」は、専門医1人、 PT16人、OT7人、ST3人でリハビリをすすめています。

無料低額診療事業の実施医療機関として

 生活困難な方が経済的理由によって必要な医療や福祉サービスを受ける機会を制限されることがないよう、無料低額診療事業を2009年度から開始しました。
 城南福祉医療協会の名前が示すように、病院・診療所・歯科だけでなく、福祉や介護にも同等に力を入れ、保健・医療・福祉のネットワークづくりの拡充に力 を注いできた医療法人です。これら一つひとつの事業は、医療従事者だけの努力ではなく、地域の方々の様々な援助によって成り立っています。この度、新病院 建設をすすめるなかで、多くの方々からの募金などでMRIが導入できました。このことは地域の方々の幅広い運動と支えによって実現できた事例のひとつで す。
 今後も地域住民の皆さんや近隣施設との連携と共同を広げていきたいと考えています。
大田病院 事務長 井口 文子)

「民医連事業所のある風景」 『民医連医療』2011年1月号.No.461より

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