民医連新聞

2007年11月5日

10・18中央集会5100人 医師・看護師ふやせ!ストップ医療崩壊! 世論は変わる! もうひと押し

 一〇月一八日、東京・日比谷野外音楽堂で、「医師・看護師増やせ! ストップ医療崩壊! 10・18中央集会」が開催されまし た。五一〇〇人が参加し、(1)医師・看護師の増員、(2)患者負担の軽減、(3)医療費総枠拡大などを求めるアピールを採択。銀座までパレードしまし た。集会に先立ち、新宿、渋谷、池袋、上野、有楽町駅前で宣伝しました。(川村淳二記者)

 「昨年一〇月二七日、ここに五三〇〇人が集まってから一年、運動を広げ確実に変化をつくりまし た。医師の『絶対的不足』が世論になり、医学部定員が三八六人増えました。医師・看護師の増員を求める請願が国会で採択され、後期高齢者医療制度の中止を 求める決議は二〇〇を超える自治体で上がっています。運動で変わる時代です」。日本医労連の田中千恵子さんが力強くあいさつしました。

厚労省よ 聞いているか

 ゲストは、TBS『噂の東京マガジン』の清水國明さん。「先日も新潟・姫川病院の倒産を取材し ました。私は『田舎で暮らそう』という活動をしています。でも、お医者さんがいなくなったらそれもダメじゃないですか。みなさんいっしょにやりましょう。 二八日にテレビで流しますから、厚労省に向かって訴えましょう。おい、厚労省よ、聞いているか」。参加者とともに、厚労省に向かって拳を突き上げました。
 埼玉・済生会栗橋病院副院長の本田宏さんは「政府は、高齢化社会になるから医療費を抑えるという。でも、何十年も世界で一番ひどく抑えてきた。世界一の 高齢化社会になるなら、せめて平均レベルに医療費を上げることこそ必要じゃないですか」と訴えました。
 政党を代表して、日本共産党の小池晃議員、社民党の福島みずほ議員、民主党の谷博之議員、国民新党の亀井亜紀子議員が、連帯のあいさつをしました。

広がる運動を発言

 リレートークでは、東京西部保健生協の横井健一郎さんが、「後期高齢者医療制度の撤回めざし、 組合員と団結してがんばる」と決意を表明。奈良・吉田病院の三年目医師・奥山薫さんは、女性医師として出産・育児後も仕事を続けたい、と思いを語り、「医 師・看護師を増やして」と訴えました。
 北海道医労連の臼井ちひろさんは、全道一八〇自治体のうち九七が医師・看護師増員の請願を決議したと紹介しました。

変えていけると実感

 民医連の職員も各地から多数参加しました。
 「指導医や看護師さんは本当に忙しい中、僕らを指導してくれる。一年目の僕らも訴えなければ」(緑川大介さん、大阪・耳原総合病院、一年目研修医)。 「五一〇〇人の熱い想いが、ここから全国に伝播してほしい」(太田敦さん、徳島健生病院、一年目研修医)。「看護師を増やしていい看護がしたい」(久保美 菜さん、福岡・千鳥橋病院、二年目看護師)。「各政党のあいさつに共同の広がりを実感した。変えていける気がした」(堀正晴さん、千葉・船橋二和病院、七 年目放射線技師)。
 「後期高齢者医療制度や、医師・看護師の不足で一番影響を受けるのは私たち。怒りをぶつけにきた」(駒崎隆さん、千葉・船橋二和健康友の会会長)。
 集会参加者はそれぞれの想いを胸に、パレードに向かいました。

* * *

 前日には、後期高齢者医療制度の中止・撤回を求め、厚労省交渉、国会内集会、議員要請を行いました。集会には公明党をのぞく各党の国会議員一五人を含め、秘書など三四人が参加しました。

(民医連新聞 第1415号 2007年11月5日)

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