民医連新聞

2002年9月1日

秋のたたかいの方針示す 第35期第1回評議員会開く

 8月24~25日、35期第1回評議員会が東京で開かれ、評議員75人と理事など約140人が参加。総会以降 半年間の活動をまとめ、秋からのたたかいについて意思統一し、半年の決算を承認し集会アピールを決定しました。この間のたたかいで地域の諸団体とのつなが りが広がり、職員が成長したことに依拠し秋のたたかいに踏み出す決意などを各地の評議員が発言しました。

【宮城】
地域の専門医の会合「自民党に閉塞感」も
 数年前からはじめた地域の医師の学習会が発端で、「メシの種のことを話そう」という会(宮城県脳神経外科医会)を行っている。参加者は日医の会員で年2 回の例会。「医療政策について、政治家の話をききたい」という声があがり、この夏の例会で東北大出身の3人の国会議員(民主、共産、公明)を呼んだ。16 施設から参加が。
 質問は今回の医療改悪や診療報酬改悪への立場、政権論にまで及んだ。「たいへん良い企画だった」との感想や、小池晃議員の話に「共産党を見直した」という声があがった。
 医療への攻撃が激化している今の時代、医師会員の集まる場でこういう議論ができる。自民党員の医師でさえ閉塞感を感じている。地域での医師の要求に基づ いて、学術活動も含め、ネットワークをつくってゆく活動はますます大切になってきた。(今田隆一評議員)
職能団体での活動大切
 医療改悪の強行採決後、県薬剤師会に懇談を申し入れたところ、応じてもらえた。薬局経営が厳しくなる中、これからは職能団体へも積極的に働きかけて、運 動をすすめることが大切だと感じる。10月には、「長期処方」についてのシンポジウムを予定している。
(青田百合子評議員)

【熊本】
ホームレス聞き取り調査で学んだ「人権」
 青年職員と、熊本でも目立って増えたホームレスに聞き取り調査を行った。「生活と健康を守る会」などと協力し、話を聞けた22人中、14人に生活保護を受給させ、野宿生活から救うことができた。
 「裏切られ続け誰も信用できなかったが、民医連の職員から声をかけられ、もう一度だけ信じてみた。手続きしたら生保が受給できた。人間らしい生活ができ るようになった」と、もと野宿者の夫婦は学習会で講師として体験を語った。これまで野宿者を「自分たちと違う世界の人」と見ていた職員は変わり、医療人と して患者に寄り添う気持ちを養った。交渉の結果、熊本市は30人と発表していた野宿者数を目視で調査し直し120人にあらためた。秋からは受療権の問題に とりくみたい。
(板井八重子評議員)

【東京】
青年職員が動くと情勢が変わる
 6回にわたる医師会への働きかけ、33万署名、国会最終盤で2カ月にわたり連日座り込むなどの奮闘をしてきた。共同組織の力があったからこそできた。
 また青年が事前学習し、企画もした国会研修は、「青年が動くと情勢を変える力になる」ことを示した。年輩の職員には耳をかさない議員も、青年が要請に行 くと耳を傾ける。一日で50数人の議員が「医療改悪反対」「有事法制反対」の紹介議員になった。その後議員たちの方から「署名は来ないのか?」と連絡して くるほど積極的な反応が。
 参加した青年職員も「またやりたいね」などの感想を寄せている。この流れをジャンボリー運動などにつなげるよう援助したい。

(民医連新聞2002年09月01日/1285号)

リング1この記事を見た人はこんな記事も見ています。


お役立コンテンツ

▲ページTOPへ