事業所のある風景

2011年2月15日

鹿児島/鹿児島生協病院 無差別平等の医療を実践していきたい

 鹿児島県の中心である鹿児島市は、1967(昭和42)年に谷山市、2004(平成16)年には近接5町と合併し、人口約60万人の中核都市にな りました。鹿児島といえば桜島や焼酎が有名で、大河ドラマ「篤姫」「龍馬伝」でもご存じのように、明治維新時には多くの著名人を輩出しています。桜島は雄 大で、見る分にはよいのですが、降灰には多々悩まされます。今春には新幹線の全面開通の予定であり、ぜひ多くの方に来ていただきたいと思います。
 その鹿児島市南部にある飛鳥時代(約1300年前)百済(くだら)の名僧日羅によって開基されたと伝えられる慈眼寺(じげんじ)近くの谷山地域(旧谷山 市:人口約15万人)に総合病院鹿児島生協病院はあります。

念願の300床へ

 総合病院鹿児島生協病院は、「いつでも、どこでも、だれもが安心して受けることのできるよい医療・福祉」をめざし、1975年にまだ周りに何もない田んぼの中に27床の「市民病院」としてスタートしました。
 1985年に現在の病院名になりました。その間増床し、1986年には226床になり、鹿児島市南部地域における急性期病院として紹介や救急を受け入 れ、鹿児島民医連のセンター病院としては離島や地域医療を担える医師を育てるために、研修医の受け入れを積極的にすすめてきました。
 2002年には近接診(谷山生協クリニック)を開院し、外来機能の一部を移行しましたが、病床については地域医療計画の関係もあり20年間増床ができ ず、老朽化もあり2006年の総代会でセンター病院の増床なきリニューアルが確認されました。
 当初の計画は、(1)6床部屋をすべて4床部屋以下にする、(2)病棟を増やす、(3)集中治療病床を設置する、(4)手術室を増設することでした。そ の後、法改正で有床診療所のベッド継承ができる状況が生まれました。私たちが地域で行ってきた医療活動が評価されたと誇りに思うとともに、貴重な地域の ベッドをどう生かしていくのかなど、全部門で夢が語られました。そして、療養病棟、回復期リハビリ病棟を開設することが決まり、開院以来の夢であった 306床の病院が2009年2月に実現できました。

安全で信頼される病院、そして地域へ

 現在、外来は近接診を含めて1日平均約800人、救急車搬入台数 も年間約2500件と、市内トップクラスになり、24時間365日紹介を受け入れる鹿児島市南部地域の救急・急性期医療を担う、地域になくてはならない病 院になりました。一方、鹿児島でも医師確保が厳しい状況もあり、一層地域医療機関との連携や行政機関とのネットワークを深めることが大切になっています。
 これからも民医連綱領を前面にかかげ、「無差別平等の医療」を実践していきたいと思います。
鹿児島生協病院 事務長 坂元 竜二)

「民医連事業所のある風景」 『民医連医療』2011年2月号.No.462より

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