事業所のある風景

2011年8月15日

愛知/名南診療所 信頼される診療所づくりを

 

 1959年の伊勢湾台風が名南会の出発点です。被災地における医 師や看護師の献身的な活動がきっかけとなり、「だれでも気軽にかかれて、きちんと診てもらえる病院を自分たちの手でつくろう」という運動が地域の中から起 こり、名南会の発足へとつながっていきました。1967年、名南病院の前身である名南外科診療所開設。1974年、名南外科診療所は名南病院に改称。同 年、共に民医連運動に精力的にとりくんできた名南診療所の前身であるたぶち医院が、名南会に合流しました。

相談しやすい関係づくりを心がけて

 現在、名南会は2病院、名南診療所(1982年たぶち医院から改 称)を含む2診療所、老人保健施設、訪問看護ステーション、ヘルパーステーション、デイサービスセンターを有し、通所リハビリと居宅介護支援事業所も3カ 所で活動しており、予防医療・急性期治療から在宅介護サービスまで、地域の方の生活の多くの場面にかかわれるようになりました。
 名南診療所は東海道における唯一の海上路である「七里の渡し」(名古屋市熱田区)から新堀川の対岸300メートルほど南東に位置し、江戸時代に新田とし て開拓され、大正から昭和にかけて宅地化が進んだ住宅地の中にあります(名古屋市南区)。
 名南診療所は在宅療養支援診療所として、非常勤を含む内科医5人、外科医1人、そして看護師4人で365日、24時間対応の体制をとっており、毎月約 120件のお宅へ訪問診療にうかがっています。足が不自由になって通院できないという方や、末期がんの緩和ケア、点滴・経管栄養の管理、褥創(じょくそ う)治療など医療管理を必要とする方々の「住み慣れた自宅で治療・療養したい」という思いを、法人内外の医療機関や訪問看護ステーション、居宅介護支援事 業所と協力してサポートしています。
 外来でも、ごく身近な医療機関として患者・家族のみなさまの視点にたった医療活動、相談しやすい関係づくりを心がけています。

地域の方々と共に…

 診療所内の多目的室は各種の会議やカンファレンスなどを行う場で もあり、友の会のコーヒーサロンや絵手紙教室、着付教室などさまざまな活動にも利用され、集いの場、憩いの場になっています。また、敷地内には居宅介護支 援事業所、通所リハビリ、そして一昨年開設したデイサービスがあります。
 まだまだ努力の余地も多く残していますが、今後も気軽に相談してもらえる、信頼される診療所づくりを地域の方々と共にすすめていきたいと思います。
名南診療所 事務長 田渕 あや)

 

「民医連事業所のある風景」 『民医連医療』2011年8月.No.468より」

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