MIN-IRENトピックス

2020年6月24日

理事会(2020年6月)増田会長あいさつ

 新型コロナウイルス感染症の状況は、6月19日をもって、県を跨ぐ移動が解禁となり、プロ野球も開幕します。東京の発生状況をみると不安はぬぐえないというのが正直なところかと思います。世界に目を向ければ、中南米や中東を中心に連日13万を超える陽性者の新規発生があり、トレンドでみると1日当たりの発生数は増え続けている状況です。人の移動が再開されることで、大きな第2波が日本を襲う危険はかなり現実的だと感じています。
 コロナ禍にまつわる新しい世界論についての言説が目立つようになってきました。フランスの経済学者ジャック・アタリ氏は、目の前の危機を人類が乗り越えるために、ウイルス対策、政治の監視、経済対策を課題に挙げ、合理的利己主義としての利他主義を主張し、協力は競争より価値があり、人類は一つであることを理解すべきと訴えています。
 4月7日に緊急事態宣言が発出された翌日の朝日新聞に、社会学者の大澤真幸さんのインタビュー記事が載りました。その中で大澤さんは「ウィルス自体は文明の外からやってきた脅威ですが、それがここまで拡がったのは『グローバル資本主義』という社会システムが抱える負の側面、リスクが顕在化したから」としつつ、「日常生活の背後に『人類レベルの危機』がいつ忍び寄るか分からないことを、私たちは知ってしまった。それが私たち自身の政治的選択や行動に大きな影響を与えるかもしれない」と述べています。2カ月以上も前のインタビューですが、現在と今後を見通す上で重要な指摘だと思います。
 「サッチャー哲学の継承者」「新自由主義の申し子」と目されてきたイギリスのジョンソン首相が自身の感染治療の経験を通して、「コロナウイルスは『社会というものがまさに存在する』ことを証明した」、「われわれのNHS(国民保健サービス)を守れ」と発信したことは、世界で驚きをもって受け止められました。
 そんな中、BLM(Black Lives Matter)のムーブメントが全世界で拡がっています。米国で黒人男性の約千人に1人が警察官に殺されているという事実には驚愕した方も多いと思われますが、そうした実態に加えて、今回のコロナ禍において黒人の感染率・死亡率が白人のそれに比して明らかに高いこと、SES(社会的経済的地位)の低さ、社会経済的格差そのものへの不満と抗議が込められた運動になっていることに注目する必要があります。
 先日、放送されたNHKの番組では「連帯のパンデミック」と称していましたが、人種差別問題に止まらず、格差と貧困、ジェンダー、人権など、現代社会の在り方にも関わるムーブメントとして捉え、連帯していきたいと考えます。

 沖縄県議会議員選挙(投開票6月7日)では、オール沖縄の与党が過半数の25議席を確保し、コロナ禍で投票率が上がらない中でも、県民の民意をしっかり示すことができました。大義もなく、技術的にも財源的にも破綻した辺野古米軍新基地建設阻止へ向けたたたかいは重点課題です。大きな勝利を勝ち取った沖縄の仲間たちの奮闘に敬意を表したいと思います。
 また、6月11日の参議院予算委員会で国民民主党の増子輝彦議員が質問に立ちました。質問では立川相互病院でのリアルな実態が語られ、地域医療をまもるために真水の注入をせよと迫る内容で、極めて明快で説得力のある質問だったと感じると同時に、市民と野党の共闘の到達点を見る思いがしました。こうした共同のたたかいを前に進めることの重要性を示したと思います。

 人々のいのち、健康に深く関わる医療・介護・福祉に従事する者として、意思表示と行動を起こし、戦争する国づくりと、「医療追い出し、介護とりあげ」の社会保障削減が一体となった政治の中で、引き続き、安倍政権の暴走を阻止していきましょう。

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