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2019年12月25日

理事会(2019年12月)藤末会長あいさつ

 大野穣一氏(元全日本民医連副会長、元大阪民医連会長、元同仁会理事長)が12月15日に亡くなられました。1994年から副会長を担われました。循環器内科が専門で民医連の中ではかなり早い時期から耳原総合病院で展開され、他県の民医連からも研修医を受けられました。私が初めて大野先生とお会いしたのが教養の2年生の時で、民医連の集いでした。全日本民医連では、1983年に歴史的な医師養成方針「三たび訴える」を出していますが、この中でプライマリ・ヘルスケアについて記述されています。この当時、日本におけるプライマリ・ヘルスケアの提唱者であった日野原重明先生にお話を聞こうと、インタビューをしたというお話を聞いたことがあります。12月4日にアフガニスタンで亡くなられた中村哲先生とともに、ご冥福をお祈りし、黙祷を捧げたいと思います。黙祷。

 12月19日に、全世代型社会保障検討会議中間報告が取りまとめられ、公表されました。全世代で社会保障の負担をしていこうというもので、メインは高齢者の医療機関窓口負担の倍増で、年間8000億円の削減になるという試算もされています。国民健康保険と同様に後期高齢者医療制度の医療機関へのアクセスが落ちてくると思います。政府もかなりの負担増になると認識しているようで、同時に議論されていた介護保険のケアプランの有料化などの新たな負担増は、今回は見送られました。今後、問題になってくることは明らかです。424の公立・公的病院再編の問題でも、地域や対象病院、病院団体からの反撃もあり、せめぎ合いの情勢になっています。新聞(12月20日)で、「日本とヨーロッパ主要国の社会保障財源割合の比較」がされていますが、日本は消費税(付加価値税)が13.3%と第1位、逆に事業主負担が一番少ないのが大きな特徴となっています。年明けの通常国会では、大きなたたかいをしていきたいと思います。

 自衛隊の中東派遣の問題では、安倍政権は閣議決定だけで行おうとしています。今回の派遣の法的根拠を自衛隊法ではなく、防衛省設置法の中にある「調査・研究」を根拠にするとしています。アメリカが有志連合軍を派遣するかなり緊張が高まっている時期に、なぜ調査・研究なのか説明がつかなく、断固抗議したいと思います。

 気候危機、地球環境問題が世界的に関心が高まり、市民社会の運動、アピールが広がっています。健康の阻害要因として環境は当然大きな位置を占めます。世界的な標準としては、環境権が位置づけられています。日本では、かつての公害反対の運動の中で、公害対策のための基本法や補償法ができ、企業などに対する規制がかなりなされましたが、環境権が権利として法的に確立することを政府が拒んだために不十分となっています。今後、私たちが環境問題にしっかり取り組んでいく上で、環境権の確立を主張しながら進める必要があるかと思います。

 人々のいのち、健康に深く関わる医療・介護・福祉に従事する者として、意思表示と行動を起こし、戦争する国づくりと、「医療追い出し、介護とりあげ」の社会保障削減が一体となった政治の中で、引き続き、安倍政権の暴走を阻止していきましょう。

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