事業所のある風景

2014年8月15日

長崎/花丘診療所 誰もが安心してよい医療と福祉を

 花丘診療所は、長崎市内の民医連事業所の中で唯一北部にあります。
 診療所の近くには、学校もたくさんあり、昼間にぎやかな学生街でもあります。夜になると、建ち並ぶ飲食店が遅くまでにぎわうという違った一面も持った地域です。
 また、診療所が面した通りには多くの医療機関があり、医療過密地域でもあります。
 長崎民医連医療事業部5カ所の中で4番目の比較的新しい事業所です。新しいと言っても、開所19年目を迎えます。
 開所当時はマンションの2階にあるビル診でしたが、4年前に50メートルほど離れた場所に新築移転し、現在に至ります。

共同組織の方々に支えられて

 全日本民医連第30回総会で、「2000年までに500の診療所 を」の方針が出されました。長崎民医連でもそれに沿って第2次長期計画で新診療所建設案が出されました。新診療所建設プロジェクトを発足させたときから多 くの共同組織の方々が参加し、人口増加が著しく、しかも住民要求が強い長崎市北部に新診療所を建設することが決定しました。
 共同組織の方々には「花丘診療所を支える会」としてプロジェクト期間含め21年に及ぶ長い間支えられ、今があります。毎月、職員との代表世話人会では、 診療所経営状況から行事まで一緒に討議し、車の両輪として安心して住み続けられるまちづくりを進めてきました。
 2013年12月に「花丘診療所を支える会」は発展的解消をしました。現在は長崎健康友の会北支部として支えていただいています。

いのちの平等をめざして

 長崎民医連では2009年9月から無料低額診療を開始しました。 花丘診療所においても同じ時期に開始しましたが、1年間は手探り状態で、利用はありませんでした。地域訪問などでもパンフレットを配布したり、自治体へ説 明したり、ハローワークでの相談活動などにより、徐々に利用者が増えてきました。
 2011年4月から就学援助認定世帯においては、就学援助決定通知書の提示により、無審査で無料低額診療決定とすることが決まりました。
 自治体へ就学援助決定通知と無料低額診療のパンフレットを同封依頼したことにより、利用者が格段に増えました。2009年度は0件、2010年度は6 件、2011年度は176件、2012年度は319件、2013年度は341件となっています。
 法人設立以来一貫して大切にしてきた「お金のあるなしで命が差別されてはいけない」「いのちの平等」をこれからも守っていきたいと思います。
花丘診療所 事務長 石田 俊一)

「民医連事業所のある風景」 『民医連医療』2014年8月号.No.504より

リング1この記事を見た人はこんな記事も見ています。


お役立コンテンツ

▲ページTOPへ