声明・見解

2015年4月15日

【声明2015.04.14】高浜原発3、4号機の再稼働差し止めを命じる福井地裁の仮処分決定を歓迎し、すべての原発の再稼働の中止を強く求める

2015年4月14日
全日本民主医療機関連合会
会  長  藤末 衛

 4月14日福井地裁は、福井県などの住民9人が関西電力高浜原発3、4号機の再稼働差し止めを求めた仮処分の申請に関し、住民側の主張を認め、「高浜発電所3号機及び4号機の原子炉を運転してはならない」という決定を下した。仮処分で原発の運転を禁止する決定は初めてで、決定は即時効力を生じる。関西電力は、今後の司法手続きで仮処分の取り消しや執行停止がない限り、再稼働はできない。関西電力は司法の判断を尊重し再稼働をあきらめ、異議申し立てと執行停止の申し立てを断念すべきである。

 高浜原発3、4号機については、原子力規制委員会が2月、安全審査の合格証にあたる「審査書」を決定している。しかし、仮処分決定は、新規制基準に適合しても高浜原発の安全性は確保できない、新規制基準は合理性を欠くものであり、住民の人格権が侵害されると再稼働を認めない決定を出した。原子力規制委員会の審査に合格した原発の再稼働を認めない司法判断が出されるのは初めてである。さらに福井地裁は、原子力規制委員会の安全審査に合格した高浜原発については、緊急性を認めて審理を分離し、決定を出した。

 全日本民医連はこの仮処分決定を歓迎し、鹿児島県川内原発をはじめ、再稼働申請が出されているすべての原発の再稼働の中止を強く求める。

 福島第一原発の現状は収束どころか、放射能汚染水が増え続け、制御できない非常事態が続いており、原発事故の原因の究明もされていない。このような状況の中での原発再稼働など論外である。全日本民医連は、原発事故被害者に寄り添い、引き続き幅広い人びとと連帯し、原発再稼働反対、原発ゼロ・再生可能エネルギーへの転換を求めるとりくみ強めていく決意である。

以上

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