医療・看護

2015年6月2日

私のお仕事 看護教員

 多彩な職種が働く民医連事業所。専門性ややりがいを語る連載を再開します。今回は看護教員。東京・勤医会東葛看護専門学校の教員、青山陽子さんです。

 千葉県流山市にある勤医会東葛看護専門学校は、3学年計120人が在籍しています。単位制・担任制で運営していますが、学生の情報は職員全員で共有し、ひとりひとりをサポートしています。
 当校では、実習や講義を通して、看護師として必要な知識や技術を習得してもらいながら、“社会”を学ぶことにも力を入れています。たとえば、2年次に学生たちは地域フィールドとして学校の外に出て、町工場や農家などから労働実態や地域について聞き、医療者としてどう捉えるのか考えます。それらを通じて“学ぶ”ということを理解し、看護のことだけでなく社会のことも、学生たちが主体となって勉強しています。

「後輩を育ててみない?」と声がかかり

 看護教員になったきっかけは、当時働いていた職場の師長から「後輩を育てることに力を発揮できると思う」と声をかけてもらったことです。看護師として8年間働き、そろそろ次のステップにすすみたいと考えていたところでした。看護教員になるには、5年間の臨床経験と、都道府県などが行っている看護教員養成研修を1年ほど受けることが必要です。5年の経験年数は満たしていたので、研修を受けて看護教員になりました。

教員もいっしょに学ぶ

 教員になって今年で6年目です。学校で教える内容が現場と離れてしまわないよう、教員自身も常に新しいことを学んでいます。また、「教えなくちゃ!」というイメージを持ってしまいますが、「いっしょに学ぶ」「学生と共に考える」といった意識の方が大切です。その意味は経験を積む中で分かるようになり、学生とも関われるようになってきたと感じています。
 学生は、実習で現場に行き多くのことを学びます。同じ事例を学校で伝えるよりも、現場で働く人から伝える、現場で直接感じてもらう方が、学生たちには響きます。現場の看護師が生きいきと働く姿や患者さんとかかわる姿をみることで、大きく成長し実習から帰ってきます。実習を受け入れるときは、ぜひ現場の皆さんにも「後継者を育てているのだ」という意識を持っていただいて、たくさん学生と接してほしいです。

(民医連新聞 第1597号 2015年6月1日)

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