憲法・平和

2015年6月16日

憲法なう(37) 経済的自由権その1

【経済的自由権はどのように獲得されたの?】
 日本国憲法二二条と二九条を、まとめて「経済的自由権」と呼びます。
 西欧市民革命の歴史において勝ち取られた経済的自由権は、当初手厚く保護されました。かつての封建社会で、身分制に拘束された人々は自由に職業を選ぶことも転居もできず、また特権的なギルドは個人の自由な営業をも許しません。束縛されない自由な人生には、自立できる経済力が不可欠です。そこで市民は、自由な経済活動ができる権利の保障を求めたのです。
 しかし、自由な経済活動(自由競争)の果てに生存さえ危うくなる弱者が生まれるのもまた事実です。そこで現代では、弱者保護の観点から必要な制約は認められ、また弱者の自立を補助するセーフティーネットは欠かせません。

明日の自由を守る若手弁護士の会

(民医連新聞 第1598号 2015年6月15日)

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