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2015年7月7日

沖縄民医連が辺野古へ 「平和を守るたたかい」 “私たちがやらなければ!” 毎週2回バス出し 全職員参加をめざす

 米軍普天間基地の移設先として名護市辺野古(へのこ)の海で防衛省がボーリング調査を行っています。「新基地はいらない」という県民の声を無視する乱暴なやり方です。そんななか、沖縄民医連は辺野古のキャンプ・シュワブゲート前の座り込みに職員全員で参加しようと呼びかけました。月曜と木曜の週二回、職員を送り出しています。いま全国で「日本を戦争する国にしない」と、とりくまれている運動に通じるたたかいです。五月二八日に同行しました。(田口大喜記者)

 今年三月、沖縄民医連は「全職員が辺野古での抗議行動に参加しよう」と提起しました。同県連がすすめる「二〇一五年平和を守るたたかい」の一環です。スタートの四月から、のべ六一〇人(六月二九日現在)の職員が参加し、七月までとりくみます。
 この日参加した職員は一七人。マイクロバスは朝九時に豊見城市のとよみ生協病院を出発し、那覇市の沖縄協同病院を経由し、看護師、セラピスト、放射線技士などの職員を乗せ、雨の中辺野古に向けて北上してゆきます。

■職責者から積極的に

 とよみ生協病院からは看護師長、リハビリ室長など職責者が五人参加していました。「職員に参加を呼びかける側の私たちが現地を知らないと」とリハビリ病棟師長の大城恵さんは語りました。
 車内で黙々と勤務表を作っていた人も。同院透析室の神田好美師長です。「業務もたくさんあって、追いついていませんが、この問題で地元ががんばらなければ」と。
 「民意を無視する政府のやりたい放題に怒っています」と語る具志毅也さんはリハビリ室の室長です。職場から一カ月で四一人の全スタッフを送り出し、二巡目も検討しているとのこと。
 沖縄協同病院を出発したバスは一時間かけて辺野古をめざしました。賑やかな那覇の市街地とは異なり、辺野古は海や緑の自然で溢れています。

■辺野古を見て、感じる

 一同は、辺野古の海辺で座り込みを行っている「テント村」に到着。まずここで現地の状況を聞きました。
 新基地建設阻止の運動の経過や、基地が建設されることで天然記念物のジュゴンのえさとなる藻場がなくなること、海域の環境変化によりサンゴが死滅してしまう問題など、参加者たちは真剣に聞き入っていました。
 次に、米軍のキャンプ・シュワブのゲート前へ。基地入り口の警備員たちと対峙するかたちで、連日座り込みが続いています。
 「辺野古埋立阻止」のプラカードを手に座り込む人、米兵が乗った軍用車両に「出て行け!」と叫ぶ人など、抗議のかたちはさまざまでした。
 「住んでいる沖縄のことなのに参加して初めて分かったことが多く、驚きました」と語る糸満協同診療所の介護福祉士の大城新さんは今回、初めて座り込みに参加しました。「辺野古の海を守り続ける人がいることと、これ以上基地を作らせないことを全国に発信し、次の世代にも伝えたいです」。
 参加者たちは代わる代わるマイクで基地反対の思いを語ります。沖縄民医連からは山里良枝さん(とよみ生協病院総看護師長)が連帯あいさつ。「すべての戦争政策に反対する」とした民医連綱領を紹介した上で「私たちはいのちを守る立場。戦争をするための基地には絶対反対です。医療も厳しい。いっしょにがんばります」と話しました。
 三線の歌や踊りを交えながら「基地はいらない!」の気持ちをひとつにしました。

*    *

 沖縄民医連の名嘉共道事務局長は「辺野古への座り込み支援行動を呼びかけて三カ月になりました。日々暑さが増す中、辺野古の海は一層美しく輝いています。豊かな自然を守り、戦争につながる基地の拡大を許さないたたかいに、粘り強く、職員とともにがんばりたい」と、話しています。

(民医連新聞 第1599号 2015年7月6日)

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