声明・見解

2015年10月5日

【声明2015.10.05】米軍によるアフガニスタンの国境なき医師団の病院への誤爆に強く抗議する

2015年10月5日
全日本民主医療機関連合会
会  長  藤末 衛

 報道によると、10月3日未明、アフガニスタン北部クンドゥズにある国境なき医師団(MSF)の病院が米軍による誤爆を受け、アフガニスタン人職員や患者ら22人が死亡し、行方不明者も多数いるとのことである。米軍は同日、この病院のある地域で反政府勢力タリバンを狙った空爆を行っていたことを認め、オバマ米大統領は声明で「悲劇的な事件で死傷した医療関係者や民間人に対し、哀悼の意を表する」とし、全容解明のための調査を開始したとことを明らかにした。
 MSFは誤爆を避けるために、アフガン治安部隊や国際部隊、反政府勢力タリバンなどすべての関係者に病院の正確な位置を通知しており、空爆を受けた際、病院スタッフがカブールやワシントンの北大西洋条約機構軍当局に電話したが、その後も1時間にわたり爆撃がつづいた。MSFは「国際人道法に違反した唾棄すべき行為だ」と糾弾し、国連の潘基文事務総長も攻撃を強く非難する声明を出した。
 国際人道法では病院や医療従事者を保護対象としている。意味もなく人の生命を守る医療機関を破壊し、数多くの命を奪うことは戦争犯罪であり、断じて許すことはできない。全日本民医連は亡くなられた方々へ哀悼の意を表するとともに、オバマ米大統領と米軍に対し、米軍によるMSFの病院への誤爆に強く抗議する。さらに米軍に対し今回の誤爆に関する徹底した真相究明を求める。

以上

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