いつでも元気

2003年9月1日

私のまちのまちづくり 石川・奥能登健康友の会 楽しみができたよ! へき地にも出むいて「元気デイ」

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 奥能登健康友の会では、介護予防・生活支援事業として、ボランティアを募って、昨年五月から「元気デイ」をはじめました。輪島診療所を中心に毎週、月曜と金曜の二回、カラオケを楽しんだりダンスをしたり…。参加者も増えて現在登録は六〇人をこえました。

診療所に市から要請が…
 それが評判になり、この「元気デイ」を西保地区でもやってくれないかと輪島市から要請されたのです。西保地区は輪島診療所から山道を車で約三〇分。人里 離れた二百世帯ほどの地域です。
 介護保険制度が始まってからことし三月まで、市は自立したお年寄りを対象に「お達者クラブ」という介護保険外事業を行なっていました。
 これを「市」が企画するのではなく地域のグループで自主的にやってもらおうと、特養や老健施設を中心に始め、西保は六カ所目です。名付けて「はまなす蕫 元気デイ﨟」。六月末から月二回でスタート。初日は民謡を楽しみました。参加者からは「この会ができ、楽しみができた」「久しぶりに外出した」という声が ありました。

「楽しみにきました」
 今回お邪魔したのはその第二回目。地元西保小学校の子どもたちと、地域の「はまなす会」のお年寄りが交流する「七夕集会」です。小学校が毎年地域のお年 寄りを招待していた行事を「元気デイ」としたもの。友の会と診療所職員もボランティアとして六人参加し、送迎や昼食の配膳などを行ないました。参加したお 年寄りは一一人。西保小学校は全校児童二六人です。
 「七夕集会」では子どもたちによる歌や合奏、劇を楽しみ、いっしょに七夕飾りをつくったりゲームを楽しんだり。昼食もいっしょにとりました。
 「楽しみにきました」とにこにこ話してくれたのは谷内口きよさん(84歳)。輪島診療所の患者さんです。西保地区で生まれ育ち、今はひとり暮らしなので ふだんは「おおぜいの人とすごすことはほとんどないねえ」といいます。

短冊にねがいをこめて
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市の担当者も参加して
 「七夕集会」には輪島市長寿保健課高齢化対策室次長の今井由夫さんも参加。
 ・なぜ、輪島診療所に要請を?
 「このとりくみは老健などの施設中心に行なっていますが、西保には施設がありません。輪島診療所や友の会はボランティア活動を活発にやっていて、診療所 でやっている蕫元気デイ﨟にも西保の人が参加しているということもありましたので…」と今井さん。子どもたちとふれあうお年寄りのようすを見て、「みなさ んほおがゆるみっぱなしですね。目の輝きがいつもと違うなあ」と目を細めます。

子どもたちもリラックス
 子どもたちを見守っていた、五・六年生担当の春田安子教諭は「きょうの会は五時間かけて準備しました。いつもは緊張してしまう子どもたちなのにきょうは リラックスしてますね」と。七夕飾り用の一〇メートル近くある笹二本は「男の先生たちが切って運んだんですよ」。全校あげてのとりくみとなりました。
 感想を聞かれて、子どもたちは元気よく手をあげ、「楽しかった」「合奏をまちがえずにできてよかった」と口々に。
 竹中信さん(男性・86歳)にも感想を聞くと、「楽しかった。また参加したい」とうれしそうでした。

ほんとに元気な「元気デイ」
 「はまなす蕫元気デイ﨟」のお世話係で友の会副会長の川上由美さんは「好評なので次はなにしようか、年間計画たてようか、って役員会で話してます」と力 がはいります。
 この日は同じ時間に診療所でも「元気デイ」。午前中はダンス、午後は二つのグループにわかれてカラオケと茶話会。屋名池晴紀副会長の案内でカラオケを ちょっとのぞかせてもらいました。「午前中のダンスもみてほしかったなあ。うまくなったよ」と声がかかりました。本当に元気、元気の「元気デイ」でした。

文・斉藤千穂記者/写真・五味明憲

いつでも元気 2003.9 No.143

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