いつでも元気

2003年10月1日

私のまちづくり 兵庫・神戸協同病院「あじさい会」 平均年齢80歳 毎月2回の世直し署名行動

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 「みなさん、おはようございます。いつもお世話になってます。神戸協同病院老人会の”あじさい会”です。きょうは核兵器廃絶要求署名と患者負担の軽減を 求める署名をおねがいしています。また、九月に行なわれる高齢者大会への代表派遣のためのバザーもしています。どうぞお立ち寄りください」

 神戸市長田区の商店街の一角で、マイクをもって通行人によびかけるのは西尾乃婦さん(74歳)。「あじさい会」の世話人のひとりで、神戸医療生協の常務理事でもあります。

 「あじさい会」定例の街頭宣伝行動は毎月二回、第一・第三金曜日に行なっています。

すっかりおなじみ

 「あじさい会」は会員約百人。神戸協同病院の患者で作る老人クラブで、七人が世話人、最高齢は一〇二歳です。年会費は一人一五〇〇円。新年会や旅行で交流をはかり、学習会で社会保障などを学び、それを力に署名活動を継続しています。

 「いつもこの場所か、病院の前(商店街から約五〇メートル)で署名活動をしています。地元商店街から銀行がなくなるというときには、存続を求める運動を商店街といっしょにとりくんだり…」と会長の柴田美佐子さん(77歳)。

 近所でもすっかりおなじみで「患者さんや買い物中の人から”きょうは何の署名?””うちに持って帰って集めるで””今度はいつ?”と励ましの声が飛びかいます」と医療生協組織部の大上功さんはいいます。

 この日も「西尾さんの声がきこえたから」と駆けつけた人もいました。

精力的な活動

 会の歴史を聞くと、「じつはいつごろできたのか、はっきりしてないんです。でも五〇年近いんじゃないかしら。私が五代目の会長ですが、もう二〇年やってますからねえ」と柴田さんは笑います。

 世話人最年長は橋本英子さん(82歳)。「体のあちこちが悪くて協同病院には一七年前からお世話になってます。”あじさい会”は一〇年くらいになるかしら。この会がやっていること、大事よね」と。

 「会には二〇年以上関わってます。じつは一一年前に引っ越して、ここまで片道一時間半かけて通ってます」というのは佐光一枝さん(75歳)。「この会はみんな親切で楽しいから…。これからもがんばって通いますよ」と。

 病院の中に「あじさい会」の部屋があり、打ち合わせや作業などに使っています。バザーの品物もここに保管します。

 日常的な活動としては、検診センターの封筒の仕分けを手伝ったり、夏は平和行進の人たちが休憩するときのお茶の接待なども毎年やっています。

 「来年四月に病院から徒歩一〇分のところに特養ホーム”ふたば”がオープンします。その建設にむけても寄付金を集めましたよ」と柴田さん。 

平和が大事、医療生協が大好き

 -どうしてそんなにがんばれるのでしょう。

 「一週間のうち四日くらい会の活動をしていて、はりあいがあります。”明日はこれをやろう”って。平和が大事、健康やくらしを守ろう、という活動がみんなでできる医療生協が大好きなんです」と柴田さん。「”世直したたかう老人クラブ”と呼ばれています」とにっこり。

文・斉藤千穂記者
写真・板津亮

いつでも元気 2003.10 No.144

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