MIN-IRENトピックス

2016年11月22日

国会 TPP承認案が採決 全日本民医連が抗議

 TPP(環太平洋連携協定)承認案と関連法案が一一月一〇日、衆院本会議で可決されました。全日本民医連は、自民・公明の与党と維新の会の三党が一一月四日にTPP特別委員会でTPP承認案と関連法案を採決した時点で、藤末衛会長名の抗議声明「TPP承認案の強行採決を糾弾し、廃案を求める」を発表。法案の廃案と度重なる暴言を述べた山本有二農林水産大臣の辞任を求めました。

* * *

 TPPは、締結国の間の関税撤廃のみならず、多国籍企業が市場を広げ、利益を得るために有利なルールになっています。農産物など食の安全のみならず、医薬品や国民皆保険、社会保障にまで影響する重大な条約です。
 それにも関わらず、国民への情報開示は不十分、条文の誤訳まで判明し、十分な議論がされたとは言えない状況です。他の締結国でも、国内経済に影響することが分かって批准手続きがすすんでおらず、日本ばかりが批准を急ぐ構図です。
 しかも、委員会運営が異常でした。地方公聴会の日程を強行、中央公聴会は開かないなどのルール違反も多発。四日の採決自体、議運理事会で本会議開会の協議中に、規則を破って一方的に開会された特別委員会で行われました。

異常目立つ運営

 今回の臨時国会は開会から二カ月になりますが、TPP以外の課題でも運営の異常さが目立っています。
 衆院厚生労働委員会では、一一月八日、与党・委員長の強引な運営が続いていることについて、民進党と共産党が、運営の正常化と、「年金カット」法案の徹底審議を求めて記者会見を開いたほどです。衆院厚労委員会は、今国会で開いた六回の委員会のうち五回が、与野党の合意なしで委員長職権で開会しました。四日には老後の生活保障の原則を変える「年金カット」法案の審議入りを強行しています。

(民医連新聞 第1632号 2016年11月21日)

リング1この記事を見た人はこんな記事も見ています。


お役立コンテンツ

▲ページTOPへ