声明・見解

2017年2月10日

【声明2017.02.10】稲田朋美防衛大臣の辞任、南スーダンからの自衛隊即時撤退を強く求める

2017年2月10日
全日本民主医療機関連合会
会 長  藤末 衛

 日本政府は、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)部隊として、陸上自衛隊を派遣している。政府は、現地部隊の日報を「廃棄した」と説明していたが、今月7日になって一転、統合幕僚監部は保管していたことを認めた。安倍政権は、現地政府側と元副大統領側などの間でくりかえしおこっている武力衝突を「戦闘行為にはあたらない」と強弁していたが、日報には「戦闘が生起」「激しい銃撃戦」「砲弾落下」など、戦闘の様子が詳細に記載されており、PKO5原則が守られているとしてきた安倍政権の虚偽が事実で証明された。
 ところが8日、「重要情報を隠蔽していたのではないか」と問われた稲田朋美防衛大臣は、衆院予算委員会で「隠蔽にあたらない」と答弁した上、「法的な意味での戦闘行為ではない」「憲法9条上の問題になる言葉を使うべきではない」と繰り返した。この答弁は、南スーダンにおいてPKO5原則が崩れており、現地自衛隊への新任務付与や派遣そのものが「憲法違反にあたる」との批判をかわすために、事実を隠蔽してきたことを如実に物語っている。
 安倍政権は、危険な南スーダンから自衛隊をすみやかに撤退させるべきである。国連によれば、政府軍は国連スタッフや人道支援活動家すら攻撃している。仮に、国連スタッフを守ろうと駆けつけた自衛隊が政府軍と衝突することになれば、わが国の憲法に違反し、重大な国際問題にも発展する。このような危険な地域への自衛隊派遣、新任務付与を正当化するために事実をごまかし、憲法違反の事実すら隠す稲田防衛大臣は、即座に辞任することを強く求める。

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