いつでも元気

2004年5月1日

元気スペシャル 3・20国際共同行動「占領NO!テロNO!」イラク戦争開始から1年 日本列島平和の波 憲法9条で世界に貢献しよう

 

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メキシコ

 「占領軍はイラクから撤退せよ」「罪のない人をこれ以上殺すな」。メキシコ市では真夏を思わせる激しい日 差しのなか、レゲエのリズムで反戦を訴える若者たち、「石油のために血を流すな」と書いたTシャツを着た女性、労働者など数万人の隊列が大通りを埋めつく した=写真下。「マドリードであれだけの人が犠牲になっても、米兵が五百人以上死んでも、ブッシュはなんとも思わないのか」と参加者は怒る。(菅原久仁 栄=在メキシコ)

インド

 最南端カニャクマリ地域の中心都市ナガルコイルで集会とデモを主催したのは1月の世界社会フォーラム(WSFムンバイ)に向け結集したWSFカニャクマリ実行委員会。約400人の参加者のほとんどが、女性の社会活動促進や、農村女性支援などで活動している女性だ。

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デモでは「ヒロシマ・ナガサキをくり返すな」の声も。空に放たれた平和の象徴ハトの1羽が頭にとまり、笑いを誘った=写真左。(朝戸理恵子=在インド)

フランス

 「ブッシュ、アスナール、シャロン、ブレア=虐殺者」のプラカードを握りしめ、デモの先頭をゆくエステル さん(高校生・16歳=写真左)は「イラク戦争がおこってからすごく辛い。だって私の父はレバノン人なのよ。だから私、この戦争にもろに関わってる気がす る。戦争には絶対反対! 復讐もやめようっていいたいの」。パリでは1万人が街頭に。戦争協力国首脳を糾弾する声、イスラエル・パレスチナ問題を解決せよ という声がとどろいた。(山本三春=在フランス)

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アメリカ

 「ブッシュは嘘つき。彼がほしいのはイラクの石油資源。戦争は反対です」と小学生のミラティちゃん。「兵士を今すぐ家に帰そう!」の横断幕やピースサインの入った星条旗=写真左。サンフランシスコの街を5万人の平和大行進がふたたび埋めつくした。

大統領選挙を11月に控え、ブッシュ政権だけでなく、イラク戦争に賛成票を入れた民主党のジョン・ケリー氏を批判する声も多い。人びとは叫ぶ。「アメリカは世界から手をひけ! 占領に使っている税金をアメリカ国民へ戻せ」(円道まさみ=在アメリカ)

日本列島平和の波 憲法9条で世界に貢献しよう

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岡山市ではいつもの倍以上の800人でピースウォーク。前列右が実行委員長の吉田恵さん(写真・林潤)

3・20国際共同行動

 米英軍によるイラク戦争開始一周年の三月二〇日。「占領やめよ。イラクから撤兵を」の国際共同行動が行なわれ、世界各地で、数百万人が参加しました。

スペインからメッセージ

スペインではイラク戦争支持の与党が三月の選挙で大敗。平和団体「スペイン平和財団」から、日本の「3・20共同行動」に連帯のメッセージが届きました。
 「一年たって、ことははっきりしました。もはや、この暴力の悪循環を創りだす正当な理由があったと信じるものは誰もいません。ありもしない大量破壊兵器 は、戦争をはじめる理由になどなりえなかったのです。スペインでは、国民の大多数の気持ちに反して戦争を支持した政府は政権を去ることになりました。戦 争、暴力とテロを拒否しましょう」(抄訳)

商店街でイラクの写真展

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商店街でのイラク写真展にも高い関心が(豊岡市)

 【兵庫】豊岡市では一五〇人の参加で集会とピースウォークを。呼びかけ人の医師は「一年たって泥沼だ」の ゼッケンをつけて訴え。この日から商店街のギャラリーで森住卓さんの「イラク・湾岸戦争の子どもたち」写真展を開催。ろっぽう診療所内でも、ミニ写真展を 開催中です。 (たじま医療生協・園田昌弘)

世界といっしょに「戦争アカン!」

 【大阪】大阪城公園・太陽の広場では、雨模様のなか一万人をこえる人々が集まり、PEACEの人文字と花 びらの絵文字を咲かせました。耳原友の会からは職員ふくめ一二〇人が参加。アメリカのイラク侵略と軍事占領が世界で孤立を深めるなか、日本は自衛隊を派兵 しました。いまこそ抗議の声を大きくし、平和と憲法九条を守ろうとアピールしました。
(耳原友の会・井上善雄通信員)

ヒロシマ集会にイラク人医師も

 【広島】原爆ドーム前広場に集まった人は三六〇〇人。被爆地ヒロシマの心を歌う歌声が響きました。イラク から医療研修のため来日中のモハメッド・ハッサン医師、アサド・アメール医師が「イラクでは病院も破壊され、治療はほとんどできない。水もない。食料もな い。劣化ウランで汚染され、生活する環境はことごとく破壊されている」と訴えました。

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若いお母さんたち五〇人の願いが縫い込まれたタペストリーを掲げ、仲間とともに参加していたホームヘルパーの石井奈津子さん(52歳)は「じっとしていら れない。イラクの子どもたちのためにも、自分の子どもたちのためにも」と。
 集会後、ハッサン医師は「イラクへの戦争に反対している人たちが日本にも多数いることを知ってほんとうにうれしい。軍隊によって平和をもたらすことはできない」と語っていました。 (吉田一法)

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大阪城公園で1万人の人文字(大阪実行委員会)
 

いつでも元気 2004.5 No.151

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