声明・見解

2004年6月24日

【声明2004.06.24】参議院選挙の公示にあたり

2004年6月24日

全日本民主医療機関連合会
会長 肥田 泰

 いよいよ参議院選挙が公示されました。

 21世紀に入って4年目、私たちは21世紀を迎えるにあたって、世界中で戦争と貧困によって2億人がなくなったとされる20世紀の教訓を踏まえ、「戦争 のない世紀、平和と人権が輝く世紀へ」と決意しました。しかし、わずか3年足らずの間に多くの尊い命が奪われました。一切の大義もないアメリカのイラクへ の侵略戦争によりイラクではすでに1万人以上の方がなくなりました。その多くは子どもや女性など一般市民です。劣化ウラン弾によると思われる健康被害に よって毎月6000人から7500人の子どもたちが白血病など小児ガンでなくなっています(「いつでも元気2月号」)。小泉政権は、無条件でアメリカに追 随して自衛隊を送り、国会、国民を無視して多国籍軍への参加を表明しました。今度はなによりの「宝」である憲法9条を葬りさろうとしています。

 同じ資本主義の国ながら「福祉先進国」と言われるスウェーデンはこの2世紀、一切の戦争を拒否し、豊かな教育、医療、福祉を実現してきました。大学を含 め授業料、教育費の自己負担はいっさいなく、医療費の自己負担もほとんどありません。日本の年金が現役世代の50%を切るような改悪がされている中、ス ウェーデンでは68歳時の所得保障は97%(「民医連医療7月号」)といいう高さです。もちろん、スウェーデンにも矛盾や問題点もあるでしょう。しかし、 国民の税金の使われ方が、戦争や大企業のためでなく、教育・医療・福祉という国民生活を豊かにするために使われているのです。こうした施策をすすめる国会 議員の選挙の投票率は90%台という高さです。自らの要求を政策として反映される国会議員を自らの手で選んでいます。スペインでもイギリスでも国民の声を 無視してイラク派兵をすすめた政権が選挙で歴史的な敗北をしています。国民自らの手で明確な審判を下しています。

 この間、小泉政権とその与党である自民党・公明党は自衛隊派兵、年金改悪すすめ、さらには選挙後に憲法9条改悪、介護保険・医療保険改悪、消費税増税を 準備しています。民主党も消費税増税、有事法推進など大差はありません。どれ一つとっても私たちが願う「平和と人権の国づくり」とはほど遠いものです。こ んな政権にいつまでも日本の未来と国民の生活をゆだねておくわけにはいきません。怒りを示しましょう。

 今回の参議院選挙はチャンスです。国民1人ひとりの力で国会議員を選べるのです。大義なきイラク戦争に追随し、憲法9条をなくそうとする政党にNO!、 アメリカへの支援、大企業への優遇のために医療や福祉、年金などばっさり切り捨ててきた政党にNO!を。  

 私たちとともに、「イラク戦争反対、憲法守れ、医療や福祉を守れ」の運動をすすめる勢力の前進をかちとりましょう。

 そのことを職員の中で、患者さんや共同組織の仲間と大いに語り合いましょう。民医連新聞号外を大いに活用しましょう。

 以上、参議院選挙公示にあたり訴えます。

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