いつでも元気

2017年12月29日

けんこう教室 
始めよう健康体操

北海道黒松内町
くろまつないブナの森診療所
家庭医療センター長
寺田豊

 今回は田中式健康体操(T・K・T)を皆様に紹介します。この体操は人口3000人の北海道黒松内町から発信し、北海道6市7町1村で48教室、大阪府と奈良県で8教室が開かれています。
 T・K・Tは運動生理学や解剖学を基礎に、「終生2足歩行で生活できること」を目標にした体操です。息が上がるような激しい動きがないので、幅広い人にお勧めです。

 

気軽にどうぞ T・K・T

 T・K・Tの体操68種目の中から、基本的な動き4種目を選んでご紹介します。早速始めてみましょう!

健康ってなんだろう

 皆さんは、「健康」との言葉からどんな状態を想像しますか?
 世界保健機関(WHO)では、次のように定義しています。
 「健康とは、何事に対しても前向きの姿勢で取り組めるような、精神および肉体、さらに社会的にも適応している状態をいう」。
 健康とは、病気がない状態を言うのではないのです。病気があっても健康でいられる、そのような日々を過ごしていきたいですね。

なぜ体操なのか

 人の身体的機能は、加齢とともに低下します。主な機能には(1)呼吸器系と循環器系、(2)関節や筋肉などの柔軟性、(3)バランスなどの調整力、(4)姿勢の保持などです。
 65歳以上の人の30%は年に1回は転倒し、70歳で70%、78歳で100%と年々転倒率が上がるとのデータがあります。
 有酸素運動を基本にした体操を通じて、日常生活に必要な「よく動く身体」を自分自身に求めることが、加齢現象を緩やかにします。

長く続けられる5つのコツ

●炊事や洗濯、買い物など日常生活での身体の動きをイメージする。
●旅行など楽しい趣味を続けている様子を思い浮かべながら行う。
●1人ではなく、夫婦や友人と一緒に行う。
●テレビやラジオなどを付けながら、好きな音楽を聴いたり、好きな映画を見ながら行う。
●頑張りすぎない。やりすぎない。体調が優れない日は、勇気を持って休む。

運動の注意点

●自分の平常時の血圧や心拍数の状態をあらかじめ知っておく。
●運動は適正な心拍数(60歳代は110~120、70歳以上は100前後)で行う。140を超えたら中止する。
●運動中は汗が出なくても小まめに水分を取り、体調の異変(息苦しさ、めまい、吐き気、胸の痛みなど)を感じたら、すぐに中止する。

奇跡だって起こせる

 入院中に長期間ベッド生活だったことで、歩くことができなくなり、車いすでの生活を余儀なくされた方がいました。
 その方は、車いすに乗って田中式健康体操教室に通っていました。来る度に、見よう見まねでできる範囲で体を動かしているうちに、何と車いすから立ち上がって歩けるようになりました!
 皆(社会)とともに、継続して努力したことが、この素晴らしい結果につながったのです

誰かと一緒に始めよう

 誰だって、歳をとっても健康でいたいですよね! というわけで、腰や足の痛みを抱えているアナタにも、この体操はおすすめです。
 自宅でもできる体操ですが、できれば1人ではなく誰かと、そして地域とつながるとさらに健康を長く維持できます。近くにある教室に通うなど、健康体操を経験してみましょう。
 それでは一緒に健康体操を始めましょう!


【田中式健康体操・問い合わせ先】
TEL:0136-72-3043
ホームページ:http://www.tanpopohouse.net/
ブログ:http://blog.goo.ne.jp/t-kenkoutaisou
Facebook:https://ja-jp.facebook.com/%E7%94%B0%E4%B8%AD%E5%BC%8F%E5%81%A5%E5%BA%B7%E4%BD%93%E6%93%8D-1492161857754939/

いつでも元気 2018.1 No.315

お役立コンテンツ

▲ページTOPへ