民医連新聞

2018年7月3日

「新基地許さない」県政の継続を 比嘉瑞己沖縄県議に聞く

 四年前、「新基地NO」の沖縄県民の意志が翁長(おなが)雄志(たけ)し)県知事を誕生させました。一一月一八日には、再び県知事選挙が行われます。元民医連職員でもある比嘉(ひが)瑞己(みずき)沖縄県議(共産)に聞きました。

 日米両政府は、沖縄県民の民意を踏みにじり、辺野古で米軍新基地建設を強引にすすめています。連日、三〇〇台以上のダンプが建築資材を運び込む様子に、県民のなかにも「どんなに反対しても基地はつくられてしまうのか」という不安があると思います。
 しかし、当初の日米政府の計画と比べ、工事はすでに三年遅れています。現在、埋め立て予定海域を囲む護岸工事が強行されていますが、あの護岸も海面から一〇メートルの高さを必要とする計画に対し、実際には三メートルの基礎部分しかできていません。県民と全国の人たちの決してあきらめない運動が工事を遅らせています。

■幾重にもある工事のハードル

 政府は八月から埋め立てのための土砂の投入を表明していますが、多くのハードルがあります。
 辺野古の海には多様な生物が生息し、土砂が投入される海域には絶滅危惧種のオキナワハマサンゴが確認されています。国は移植する意向ですが、移植すれば死滅する恐れもあり、翁長知事は認めていません。同様に移植が必要な希少サンゴは、埋め立て予定地全体で七万四〇〇〇群体もあります。
 専門家は辺野古沿岸部の海底に活断層の疑いがあると指摘。さらに大浦湾側の予定地は、防衛省の調査でも地盤が非常に軟弱なことが明らかになりました。物を置けばズブズブと沈み込むマヨネーズのような状態が深さ四〇メートルにも及んでいます。大幅な設計変更をせざるを得ず、そのためには、県知事の承認が改めて必要になります。ですから、「新基地建設は認めない」という翁長知事がいる限り、工事は不可能です。

■基地返還こそ発展の道

 基地は沖縄県の経済発展も阻害しています。実は県民総所得に占める基地関連収入(軍用地料や基地で働く人への給与など)の割合は高くなく、五%程度で、二〇〇〇億円ほどです。一方、観光産業による経済波及効果は一兆円を超え、情報通信産業の売上高も四二〇〇億円です。基地が返還された土地は住宅や公園、病院や大型商業施設に生まれ変わっています。「基地で経済がもっている」のではなく、基地をなくしてこそ、沖縄の発展の道が開けます。
 とはいえ、私たちが相手にしているのは、日米両政府という大きな存在です。選挙で「新基地反対」の民意を示しても、何万人もの規模の県民大会を何度開いても、政府は聞き入れず、工事を強行しています。座り込めば警察に逮捕される。沖縄で起こっている事態を通して、日本の民主主義や地方自治に危機感を覚えます。
 そのたびに思い出すのは翁長知事の言葉です。「私たち沖縄県民は、自ら望んだわけでもない米軍基地をはさんで、互いに傷つけ合ってきました。それを上から見て笑っているのが基地を押し付けてくる日米両政府です。県民は今こそ力を合わせてがんばりましょう」。これこそ沖縄の未来を切り開く道です。
 「オール沖縄」のたたかいは二〇一三年に「オスプレイ配備の撤回」と「普天間基地の閉鎖・撤去、県内移設断念」を求めた建白書からスタートしました。今年二月、自民党も賛成し全会一致となった県議会決議では、米軍機の民間地上空飛行中止や普天間基地の即時運用停止、米海兵隊の国外、県外移転などを求め、「沖縄は植民地ではない」と明言するなど、県民とともに前進しています。
 県知事選挙で「新基地は許さない」立場の県知事を継続させることが決定的に重要です。二〇〇四年からともにたたかってきた民医連は頼もしい伴走者です。ぜひ現地に足を運んでください。

(民医連新聞 第1671号 2018年7月2日)

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