民医連新聞

2003年3月11日

全日本民医連第5回平和活動交流集会

若者パワーつどう 私たち医療人は平和を願う

 3月2~3日、静岡市で「全日本民医連第5回平和活動交流集会」を開催し、27県連から105人が参加しました。静岡・焼津市で2000人以上の参加で行われた「3.1ビキニデー集会」に合わせたとりくみです。

(汐満忍記者)

  メインテーマは「NO WAR ON IRAQ!STOP有事法制! ~オレたち地球人、みんな同じ人 間じゃん! できることからはじめよう!」。全国各地の有事法制阻止の運動、原爆症認定集団申請訴訟支援、緊迫した情勢下の「イラク攻撃、戦争反対」のと りくみなどを交流しました。

 冒頭、永田勝美事務局次長は「国の内外問わず、世論の八割がイラク攻撃に反対。緊迫した状況は続くが、イラク攻撃、有事法制反対の声をさらに広げ、四月いっせい地方選挙でも戦争推進勢力にNOを突きつけよう」とあいさつ。

 また、西銘圭蔵反核平和委員長が基調報告し、「目前のアメリカのイラク攻撃を阻止できれば、人類史上はじめて『国際的な世論の力で戦争を阻止』する画期的な出来事になるだろう。私たちの手でそれを歴史に大きく刻み、体験しよう!」と、力強く訴えました。

 隔年開催の平和活動交流集会。各県から毎回多数の青年職員が参加します。今回も参加者の約半数、49人が 20歳代。3日の夕食交流会の運営も青年職員が担当。各地の平和サークルやとりくみをアピールしました。また翌日に記念講演を控えた辺見庸氏も飛び入り参 加したフィナーレでは、全員が肩を組んで大合唱しました。 3日は3テーマ・5分科会と記念講演。

 「平和サークル活動」分科会(2会場)では、緊迫する有事法制やイラク情勢のもと、各地で急速に広がっている青年職員が中心の多彩な活動を交流。一方で「署名は苦手」「管理や職責者の協力が得られない」など率直な悩みもだされました。

 「被爆者援護・連帯」分科会は、原爆症認定集団訴訟を民医連としてどう支援するかを深めるもの。長崎民医連の牧山敬子さんから「松谷訴訟」に携わってきた経験、原爆症の認定や各種の制度について説明を受け、被爆者の置かれている現状、集団訴訟の意義を深めました。

 どの分科会でも青年職員から率直な意見や質問がだされ、ベテラン職員が自らの経験や平和へのこだわりを語り交流。あらためて民医連における平和活動の関わりの重要性を考え、確信を深め合いました。

「戦争おこす者は人非人」

辺見庸氏が記念講演

 『永遠の不服従のために』などの著者で作家の辺見庸氏が記念講演しました。

 辺見氏は、「キリングウェイト=どれだけ安く大量に人を殺せるか」で戦争の効率をはかる、パウエルやシュ ワルツコフなど湾岸戦争当時の米軍中枢いた人物は「高度に精密化され技術化された人非人」と指摘。また湾岸戦争勃発時に「ロング・アウェイティド・ ウォー=待ちに待った地上戦」と打電したロイター電などをあげ、マスコミの感覚も批判しました。

 また同氏は、アフガニスタン攻撃で使われたクラスター爆弾の破片を参加者に見せ、「生身の人間の身体に敏感な医療人は、この爆弾がいかに惨いものかを感じられるでしょう?」とのべ「民医連の平和活動に大いに期待している」と発言しました。

(民医連新聞 第1303号 2003年3月11日)

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