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2018年10月16日

あずみの里裁判 死因は窒息ではない 無罪必ず勝ち取ろう

 一〇月一日、長野・特養あずみの里業務上過失致死裁判の第二一回公判が長野地裁松本支部で行われ、業務上過失致死の罪に問われた准看護師に対し、検察側は論告求刑で罰金二〇万円を求刑しました。
 検察は四八頁におよぶ論告要旨を途中省略しながら読み上げ、「入所女性は食べ物を一度に口に詰め込み、のどに詰まらせる癖があり、見守りが欠かせないことを被告人は認識していた」と過失は軽くないとしました。ドーナツを摂取したことと死亡の結果との間の因果関係を肯定。検察側証人の山田好秋医師、根本学医師の証言を「信用できる」とし、これに反論を述べた福村直毅医師の証言を「信用できない」と退けました。
 しかし酌むべき事情として「おやつの時間に人手が足りず、手伝いを申し出た中で起こったもので、一七人に対する配膳、介助を行う中で動静注視を行うことが必要になったことは、人員不足など施設の体制の問題にも遠因があると思われる」「被告人のみに非難が課せられるものとは言えない」とも述べました。
 弁護団は、入所女性の嚥下能力に問題はなく、死因も窒息ではないとしています。また、おやつの形態の変更も窒息防止ではなく、消化不良への対応であると主張しています。
 現在、一二月一七日の最終弁論に向け準備を始めています。無罪を勝ち取るための署名、学習、カンパ活動など最後までがんばりましょう。

 (宮澤洋子、全日本民医連理事)

(民医連新聞 第1678号 2018年10月15日)

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