いつでも元気

2006年5月1日

岩国住民投票 米軍機受け入れ NO! 蕫民意尊重せよ﨟の声を全国に

 米軍の空母艦載機部隊が岩国基地に移転してくるのに賛成か反対か。三月一二日、山口・岩国市でおこなわれた住民投票(投票率58・68%)では、約九割の四万三四三三人が反対に○(マル)。

 有権者八万四六五九人の51・3%が、受け入れ反対の意志表示をしたのです。

岩国だけの問題じゃない

 「投票率が50%をこえなければ開票されない、ということだったので、ほんとうに緊張しました。ほっとしたというのが実感です」と同市在住の山根郁さん。三カ月の息子を主人公に、投票を呼びかけるマンガをつくり訴えました。

 「今回の結果は、いまの基地は必要だという人もふくめて、これ以上米軍の戦闘機がくるのはダメ、という思 いが集まったものでした。でも国は、結果にかかわらず予定通り進めるという。民意は尊重されて当たり前のはずなのに、そうならない。これはもう、岩国だけ の問題じゃない。戦争につながるすべてのものにイヤという声を広げていかなくては」

世界の注目を集めた勝利

 投票から一週間後、岩国市で、「空母艦載機部隊の岩国移転を許すな」3・19岩国集会が開かれました。この日、講演した日本平和委員会常任理事の川田忠明さんはこう語ります。

 「この勝利は世界が注目しています。ロイターをはじめ国際的な通信社や、各国のマスコミがとりあげました。率直にいって一都市の住民投票結果が国際的なニュースになるのはきわめてまれです。

 では、なぜこれほど注目されたかといえば、これが日米政府にとって、本当に痛い“打撃”だからです。各マスコミも、“米軍再編”に与える影響が大きいと書きたてたことにあらわれています」

ドイツから“目もくらむ成果”と

 「世界の平和運動もみな喜んでいます。私のところにも、世界の友人から祝賀のメッセージが寄せられていま す。ドイツのある平和運動家は、これは“目もくらむような成果”だと語り、自治体と住民ぐるみのたたかいの勝利が、どれほどドイツの平和運動を励ましてい るか、と述べていました。

 アメリカの平和運動家は、これは岩国のみならず世界の米軍基地反対運動への貢献だと語っています。ここに、住民投票勝利の歴史的な重み、国際的な意義が示されています」と川田さん。

海外の報道に元気が出た

 宇部市から集会に参加した医療生協健文会の前田久美子さん(看護師)は「川田さんの話を聞き、世界で平和 運動をしている人たちのメッセージや各国の報道を知って元気が出ました。あきらめずに、住民の意思を実効あるものにしていかないけんな」。組合員の小松博 子さんは「孫の代にどうなっているか心配で。この結果を、全国に向けて広げたいですねえ」。こう語って元気にデモに出発しました。

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3・19集会で「米軍機くるな」「9条守れ」とデモをする山口民医連のみなさん(写真・若橋一三)

いつでも元気 2006.5 No.175

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