民医連新聞

2003年7月7日

国保料 引き下げ実現 1世帯あたり約9000円 鳥取・倉吉市

【鳥取発】倉吉市では、四月の臨時議会で国保料の引き下げが初めて決定しました。一六億円もある国保剰余金のうち一億円をあてるものですが、「長い間の要求運動がついに市政を動かした」と医療生協組合員の確信になっています。
 昨年三月の市長選で「国保料・保育料の引き下げ」を掲げた市長が当選しました。ところが七月、市長は「国保料引き下げはできない」と態度を一変。
 医療生協・倉吉支部、新日本婦人の会、農民連が中心となり、「国保料引き下げを求める署名」を開始、一カ月足らずで一四〇〇筆を集め、九月議会に提出し ました。また三団体で手分けして、市の国保運営委員に面会し直接説明してまわりました。委員である医師会長も診察の手を止めて面会に応じ「そのとおりだ」 と賛同。
 一〇月、国保委員会は「引き下げるべき」の答申を市長に。同時期に地域社保協を結成し、二月に行った「自治体キャラバン」でも「国保料の引き下げ」を要求しました。
 三月議会に市長は「五〇〇〇円程度の値下げ案」を提出しましたが、僅差で否決されてしまいました。その後、共産党議員の質問で年度繰越金が四億五〇〇〇 万円となることが判明。「引き下げ」賛成派議員は、市民に国保の学習会参加を呼びかけ、四公民館でのべ一二〇人が集まりました。
 こうした流れに押され、前回反対した公明党が態度を変え、一世帯あたり約九〇〇〇円の引き下げが実現しました。(金田靖典、せいきょう倉吉診療所、事務長)

(民医連新聞 第1311号 2003年7月7日)

リング1この記事を見た人はこんな記事も見ています。


お役立コンテンツ

▲ページTOPへ